コンディションを整えて自分たちのサッカーを

 ブラジルW杯初戦コートジボワール戦で1-2と敗れた日本代表は、日本時間の明日朝ギリシャと対戦することになります。
 やはりまずは強化試合のようなサッカーを取り戻せるかどうかが、焦点になるのではないでしょうか。
 ザッケローニ監督は初戦後コンディション調整に失敗したのか?という質問に、以下のように答えています。

いや、そうではない。チームは体調も精神的にも準備できていた。スタートしてからはよかったが、何が起こったのかをみていかないといけない。ただ全体的には良かったと思う。(スポーツナビ

 遠藤もテレビのインタビューでコンディションは良かったと話していました。
 これが真意なのであれば、個人的にはかなり意外かなと。


 そうなってくると選手たちが動けず前から守備に行けず、細かくパスもつなげなかったのは、他に要因があったのか。
 気温や湿度、雨による影響、初戦による緊張…。
 あるいは、監督の指示などによって、無理に前から行かなかったという可能性もあるかもしれない。
 確かに慎重に試合に入った印象や、香川があまり中央や前に出ていかなかった感も受けなくもありませんでした。



 しかし、それにしても戦術・指示以前に選手たちが動けていなかったことが、一番の敗因ではないかというのが私の感想です。
 ジェフもアウェイゲームなどで選手たちが動けていない時は前から行きたくても行けず、ああいった状態になることがあるのは、ここ数年何度も見てきたこと。
 日本代表でもああなるんだから、1シーズン通して戦わなければいけないクラブチームがその中の数戦で動けない時期が来ても仕方ないのかな…なんてことも思ってしまいましたが…(笑)


 いろいろな要因があるとしても、あそこまでスタートから動けない状態でスタミナも持たなかったことを考えると、やはりコンディション調整がうまくかなかったのではないかと私は思ってしまいます。
 プレスに行けていないだけでなく、局面で激しく当たりに行けていなかったし、中盤でボールを受ける時の予備動作も一歩ずつ遅かった。
 もしかしたら強化試合のところに、コンディションのピークが来てしまったのか…?とも。
 あるいはトーナメントまで見据えた部分もあったのか。


 気になるのは、動きの悪さがまるでコンフェデのようだったなと思うところ。
 あの時はW杯予選も直前にあったためコンディションが整わなかったという話になっていましたが、その時の反省を活かせなかったということになってしまうのか…。
 どちらにせよ今後の糧にするためにも、JFAとしてしっかり原因を究明することが必要だと思います。



 ともかく、中日は短いですけど、どうにか本来の状態に戻すことが最大の目標となるのではないでしょうか。
 今からやり方を変えるべきだとか、3バックにすべきだという話も見たり見なかったりしますが(タイトルなどだけ見てしっかりとは読んでない)、個人的には今までの戦い方を取り戻してほしいところです。
 例えば今から3バックなどに変えて負けてしまったら、そこが原因だったという話になりかねない。
 チームや選手に言い訳を作ることになってしまうし、何よりも"ありのままの日本代表"で戦ってどういった結果が出るのかというテーマが、見えなくなってしまう。


 それにザッケローニ監督は、今までも妙にこだわっていたように見えた3バックをモノに出来なかったわけですから、小手先でどうこうするのが得意なタイプには見えない。
 無駄にいじっても逆に苦しくなる可能性も十分あり得るでしょうし、やれることをやるしかないと思います。



 ギリシャに関しては初戦もチェックしましたが、予想通りのチームだったと思います。
 スピードには難があるものの、サイズが大きくポジションを大事にする戦い方。
 コロンビアが早々に得点を奪ったために攻め込まれた時の守備がどうかなどは見られませんでしたが、その分攻めにいった時には思ったよりも繋いでくる印象も受けました。


 コートジボワール戦のような試合内容なら厳しいでしょうけど、強化試合までのないようなら勝機は計算できる相手ではないでしょうか。
 正直コートジボワールも強くはなかったですから、そこに負けてしまったことを考えると状況はかなり厳しい。
 考えてみれば、コンフェデから計算するとブラジルでは4連敗。
 大舞台で日本サッカーの意地を見せてほしいところです。