カターニャ森本、ジェフに完全移籍
Takayuki Morimoto al JEF United Ichihara Chiba: cessione a titolo definitivo(Calcio Catania spa sito ufficiale )
カターニアは13日、FW森本貴幸(25)がJリーグ2部(J2)のジェフ千葉へ完全移籍することが決定したとクラブ公式サイトで発表した。
(中略)
カターニアではリーグ通算86試合に出場して15ゴールを記録している。2011−12シーズンはノヴァーラでプレーし、12年にはカターニアに復帰。昨シーズンは出場機会に恵まれず、シーズン後半はUAEのアル・ナスルにレンタルされていた。(Goal.com)
森本は14日にも帰国予定で、東京Vに所属した06年以来7年ぶりの国内復帰。早ければ18日のJ2松本戦(松本)から出場可能になる。
(中略)
3年連続赤字決算となるとリーグに参加できなくなるクラブライセンス制度の導入もあり、シーズン途中の獲得を見送るチームが続出した。そんな中、来季J1復帰に執念を燃やす千葉が獲得資金を捻出。現在J2で3位で、自動昇格圏の2位以内確保への切り札として白羽の矢を立てた。(スポニチ)
Jリーグの2013年夏における移籍期限は8月16日まで。
残すところ後数日でしたからこのまま夏の補強はないのかなぁと思っていたところだったのですが、最後にビックニュースが来ましたね。
森本に関しては、以前にも噂になっていましたね。
自分としても、CFWが最も欲しいところではないかと思っていました。
もともと開幕前から、FWの人数不足は不安視されていたところですし。
ケンペスが安定して良いプレーを見せてくれているのであれば他にCFWがいなくてもMFで穴埋めを…とも思えますが、現状ではケンペスの動きもかなり重そうでしたしね。
鈴木監督が前々節の水戸戦で「セットプレーがあるのでケンペスの高さは必要」と、交代しなかった理由を話していました。
ベンチにはナムもいたわけですが、やはり高さの面では計算されていない。
しかし、攻守のセットプレーにおいての高さやロングボールをケンペスに蹴ることが少なくないことを考えても、CFWにある程度の高さは必要な部分なのだと思います。
身長の高さという意味では戸島もいるわけですけれど、今期のジェフは2列目からのスルーパスや米倉からの速いクロスからの攻撃がメインで、前へ抜け出すスピードや強さもCFWに求めています。
戸島は速い、強いというよりもうまい選手ですから、現在の戦術には合いづらい。
だから、CFW不足にもかかわらず、今期これまで1試合もベンチに入っていないんだろうと思います。
それらを考えると、強くて速くて高さのあるFWがもう1人は欲しいということで、身体能力の高い森本というのは良い補強になるのではないでしょうか。
個人的にはプレースタイルに関してケンペスに似たような印象もあって、ともかく前への抜け出しがうまく、スピードとパワーのある選手だと思います。
守備やポストプレーなど細かな動きができるかどうかは見てみないとわかりませんが、選手としての潜在能力は非常に高いはずで、万全の状況でチーム戦術に馴染めればケンペスとのレギュラー争いができるのではないでしょうか。
下がって受けるプレーなどはケンペスの方が得意かもしれませんけど、夏に入ってからはそのケンペスもポストなどでのミスが目立っていましたし、逆にボールを触るために下がり過ぎていた印象もありました。
森本が成功できるかどうかのポイントは、そのあたりのポストを受けてパスワークのリズムを作る動きを、素早く習得できるかどうかなのかなと思います。
あとは単純にコンディション。
夏場で他の選手がヘトヘトな状況で、いかに森本が動けるかですね。
怪我だとか試合勘の問題も気になるところです。
ただ、パスワークから2列目の選手が間を取ってスルーパスを狙う今期のチーム戦術を考えると、本来一番CFWに求めたいのは裏への抜け出しなのかもしれませんし、それを考えるとケンペス以上に森本の方が合っているのかもしれません。
実際、先日も「誰がゴールを奪うのか」という話をしましたけれど、チャンスを作れてもゴール前での強さだとか存在感的な部分はチーム全体において、物足りなさを感じるところがありましたし。
だからこそ戸島ではちょっと合わないし、前への強さを感じるナムが代役として使われることが多いのかなと。
もっともナムはシュートまで持ち込む能力はあるのですけど、肝心のシュートがあまりうまくいない印象ですが…。
個人的には高さや強さ、運動量などのある巻を補強して基本スーパーサブ的に起用して、来年はレンタル中の久保とケンペスにCFWのポジションを争って欲しいなぁとも思っていたのですけどね…。
どちらにせよ、現状を見るとケンペスの守備ではJ2は何とか騙せたとしても、J1では厳しいのではないかと思っていましたし。
ただ、久保は今年もジェフに帰ってこなかったことを見ると、あまりジェフに帰ってくる気はないのかな?
戦力的には今期も欲しい選手だったはずだと思いますし、わかりませんがクラブの意志でないのなら仕方がないのかな…とも。
それにしても、予算的に厳しいのかと思っていただけに驚きでした。
今季開幕前の補強を考えてもレンタルから完全移籍の選手ばかりで、キム、ナムも大卒ですから移籍金もなく年俸も安いのでしょうし。
強いてお金がかかったように見えたのは、ジャイールとケンペスくらい。
例年の大型補強と比べると、かなりローコストな補強となっているように見えます。
来年からはクラブライセンス制度導入もあって「予算的に無理しないで」どころか、「無理が許されない」状況になっています。
それを考えると、緊急予算が親会社から降りてきたということになるのでしょうか。
…となると、ますます結果を求められることになってくるかもしれません。