天皇杯4回戦と来期監督候補を考える

 フクアリで行われた天皇杯4回戦ジェフ対福島は、5-0でジェフの勝利となりました。
 やはりジェフは爆発力はあるというか、勢いに乗れば良いかたちで試合を持っていけるということでしょうか。
 それと戦力差は当然あるはずですから、先にリードを築いたことで福島のメンタルの部分が厳しくなったということもあるのかもしれません。


 相手が地域リーグからJFLに上がってくるチームということで、そういったチームに勝たなければいけないというプレッシャーが心配されはしましたが、考えてみれば天皇杯ということもあってリーグ戦のほうが勝利へのプレッシャーは大きかったのかもしれませんしね。
 近年のジェフの場合、あまり気負ってプレーするよりも、ある程度リラックスしてプレーできる状況のほうがいいのかもしれません。


 試合のほうはまだ見ていないので何とも言えませんが、この試合ではスタメンに井出が出場、戸島が途中出場からゴール、佐藤祥もベンチ入りと若い選手を積極的に取り入れた印象があります。
 他選手の来季の動向や、怪我人などの影響もあったのでしょうが、来季に向けて明るい材料だと思います。
 ただ、木山監督にはできればこういった積極的な起用法を、リーグ戦でも見たいところでしたが。



 監督といえば、来季の監督人事に関して小倉勉氏の名前が再び浮上しています。
 小倉氏の監督就任に関しては以前にも述べた通り、基本的にはあまり賛成していません。
 関塚監督に断られたから、小倉監督では唐井さんを呼び戻した意味も分からなくなってしまいますしね(唐井さんに関しては後日改めて)。
 身内人事とも言えなくもないですし、なんとなくフロントが扱いやすい監督というか、荒波を立てない監督を狙っているような気もしないでもないですが、気にしすぎでしょうか。


 しかし、他にフリーで有望な日本人監督候補がいるか?となると、難しいところがあるんですよね。
 長谷川健太氏はG大阪監督に就任するようですし、今年のオフのJリーグはあまり監督の動きがないですし。


 ネット上で目にする西野氏や美濃部氏も、うーん…。
 西野氏はG大阪で基本的に選手達に自由にやらせていたセレクタータイプといったイメージで、当時のG大阪には自分たちで考えてプレーができる優秀な選手たちが多かったからこそそれでうまくいっていたと思うのですが(しかも主力選手はユース時代から共にプレーしている選手が多く意思の疎通も取れていた)、今のジェフにはそういった選手というのはあまりいませんし…。
 むしろ優等生タイプか猪突猛進タイプが多いですから、約束事を明確に作ってガツンと選手たちを怒れる監督ではないと、合わないのではないかなと思います。
 美濃部氏はどうにも過大評価されているような印象で、京都でも成功とはいいがたいですし、徳島でも悪くはないけれども特徴(強み)のないサッカーといった印象で。
 結局、どちらのチームでもJ1昇格までは持っていけなかったという部分も含めて、可もなく不可もなくというか。
 そうなってくると木山監督と大差ないですしね。


 他に考えられるのは、鈴木淳氏や高木氏ですかね…。
 ただ、どちらも実績は十分とは言い難いかなと。
 この中で強いて言うのなら、やっていたサッカーなどからすると、個人的には鈴木淳氏かなぁ…。
 きっちりチームを作っていた印象もありますし。
 ただ、確たる根拠はなくイメージで…、ですけど。
 基本的には自分は消極的な木山監督続投派で、その理由が「他に候補がいないから」というものでしたし。



 あまりにも良い日本人候補がいなければ、唐井さんを招聘したわけですしギャンブル要素も強いですが、外国人監督招聘というのもあり得るのではないかなとは思います
 次期監督にスロベニアプシュニク氏を招聘した福岡あたりは、今年の成績が非常に悪かったので思い切った人事もしやすかったのでしょうけど、ジェフは中途半端に順位は上の方にいるだけに難しいところもあるのでしょうね。
 Jリーグを経験した監督ならそのギャンブル性は薄まると思いますので、町田を率いたアルディレス監督は実績も十分ですけど、なんとなく波が激しいイメージがあるんですよね…。
 ただ、パスサッカーを追及するのであれば、今年の町田はジェフよりもむしろビルドアップなどは緻密に作られていた印象もありますし、悪くない選択なのかもしれません。
 もちろんオシム監督ならギャンブル性もなく、体調さえ心配なければパーフェクトですけど(笑)
 ジェリェズニチャルを復活させたアマル監督は、今期も首位でウィンターブレイクを迎えるなど見事な結果を出し続けていますから、シーズン中ですし引き抜くのは無理でしょうしね。


 まぁ、「監督人事の遅れ」を言われているジェフではありますが、基本的にはプレーオフ決勝まで戦い抜いての監督交代ですから、遅れが出るのは当然のことだと思います。
 早期に昇格の可能性がなくなったりだとか降格が決まるなどノルマ未達成が見えていれば、次への準備も早めにできたわけですが、プレーオフという最後の望みも残っていましたしね。
 例えばF1などでもシーズン終盤まで順位がもつれ込むと、来季マシンへの開発が遅れるなどの問題が出るチームもあることですし。
 もちろん監督続投という選択をしていれば来期への遅れは免れたわけですけど、どうせ昇格失敗ということで神戸TDへの批判は高まっていたでしょうし、基本強化部トップと監督というのは一心同体だと思っていますので、監督だけ続投を希望するというのは虫のいい話だと思います。
 そういった視点に立って見れば、J1昇格が決まらなかった時点で監督交代はやむなしという流れだったともいえるのかもしれません。
 サポが責任をTDばかりに追及しなければ別でしょうけど、そういった傾向は見られませんしね。
 結局誰かに責任を負ってほしい、それを言い訳にしたい、というのはフロントもサポも変わらない部分があるのかなとも…。



 そんなこんなで、試合を見ていないので、フリーダムに書いてみました…(笑)
 最後になりましたが、坂本隊長お疲れ様でした!
 引退セレモニー、生で見たかったなぁ…。