スペインGP優勝はまさかのマルドナド

 開幕から毎レース違うドライバーが、ヒーローとなってきた今年のF1。
 しかし、まさかここでウィリアムズのマルドナルドが優勝するとは、思ってもみませんでした。


 予選ではハミルトンがポールポジションを獲得したのですが、予選後に行われる燃料検査のための1リットルが足りず、予選失格で最後尾スタートとなってしまいました。
 まぁ、正確に言うとアタックラップの直後にマシンを止め、ピットに返ってこなかったわけですが、この時点で1.3リットルの燃料しかなく、ピットに帰ってきていたら1リットルには足りない計算だったため、失格ということになったそうなのですが。
 予選Q3までも好調だっただけに、もったいないミスだったと思います。


 この結果、予選2位のマルドナルドがポールということになりますが、決勝では2番手スタートとなったアロンソが序盤はトップに立ちます。
 アロンソのペースにマルドナルドもしっかりと付いていき、僅差の戦いに。
 そして、レース中盤アロンソよりも先にマルドナルドがピットに入り、昨年あたりから話題の”アウトカット”に成功し、そのまま優勝となりました。


 ”アウトカット”というのは、目の前のドライバーよりも先にピットに入り、新しいタイヤでタイムを稼いで前に出る…という戦略ですね。
 一昨年までのブリヂストンタイヤだと、そこまで摩耗によりタイムの減少が激しくなかったので、それよりもニュータイヤの温まりの問題でタイムをロスしてしまう可能性も高かったのですが、摩耗の激しいピレリタイヤだとニュータイヤのほうがプラスが大きい…という考えでいいのかなと思います。
 それでも前のドライバーのほうが基本はマージンがあるわけで、素早くアロンソが反応して次の周にピットに入れば前を抑えられたかと思うのですが、フェラーリのピットは動きが鈍かったですね…。
 これが決め手となって、マルドナドのF1初優勝が決まりました。



 小林可夢偉も金曜日から非常に好調だったのですが、予選Q3まで進出したもののマシントラブルで、10位となってしまいました。
 可夢偉としてはしっかりと走れればマルドナドあたりのタイムは出せたと考えていたようで、レースを考えても非常に残念なトラブルでした。
 決勝でも可夢偉は好ペースで走行し続け、最終的にバトンやロズベルグを抜き、5位入賞を果たしました。
 今期のザウバーセルジオ・ペレスの2位表彰台が目立っていますが、今回の可夢偉はしっかりとレースして戦って5位ということで、価値のあるものだったのではないのかと思います。
 少なくても見ている分には、すごく熱く楽しいレースでしたね。
 もちろん自分が可夢偉目線で見ているというのも、大きいのでしょうけど(笑)


 今期は接戦ということで、その分ドライバーの力量というのもしっかり見れて非常に面白いですね。
 この接戦が続けば、今後の可夢偉にもチャンスがあるのではないかなと期待してしまいます。
 今回も予選の問題さえなければ表彰台にのぼれたのではないかと本人は思っているようですし、ぜひとも今後、表彰台目指して頑張ってほしいですね。



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