横浜FCのFW藤田祥史を獲得 柏MF兵働獲りも?

藤田祥史選手の加入について(ジェフ公式サイト)


 横浜FC藤田祥史獲得が発表となりました。
 185cmのFWで、藤田がエルゴラで報じられていた「長身FW」の補強ということになるのでしょうね。
 07年には新居の抜けた鳥栖でJ2日本人得点王となった選手でもあります。


 しかし、09年に大宮に移籍してからは、出場機会も減り得点数も減少。
 昨年は鳥栖時代の岸野監督が就任したということで横浜FCに移籍しましたが、31試合に出場しながらも3ゴールという結果に終わっていました。


 やはりイメージ的には木山監督時代の水戸の再現ということで、「高崎と荒田の2トップ」の高崎のところに藤田を宛がうということではないでしょうか。
 久保は足元でのポストもできますけど、前を向かせてプレーさせてあげたい選手でもあるので、タイプ的にはわからない補強ではないのかなとは思います。
 ただ、すでに荒田の補強は決まっているので、そうなると久保の出場機会はどうなるのか。
 藤田は年齢的も今年の4月で29歳とベテランの域にさしかかる選手ですし、『若手育成』の面でどうなのか…というところが疑問でもあります。
 逆に荒田、藤田とそれなりの年齢と実績のある選手を獲っておいて、久保の控え選手となってしまっては、それもあまりよい状況だとは思えませんし。



 また、今朝はこんなニュースが。
木山新監督、教え子・兵働獲り…千葉

J2千葉が柏MF兵働昭弘(29)の獲得に動いていることが10日、分かった。千葉の木山隆之新監督が筑波大監督時代の教え子である左利きMFの加入を熱望しているという。

 確かに兵働も左足での正確な技術のあって、運動量もある良い選手だとは思います。
 昨年、柏に移籍してから出場機会も減っており、千葉県出身で八千代高校卒という間柄でもあります(まぁ、それは柏にも言えることでしょうが)。
 ただ、こちらも5月で30歳という年齢もありますし、(起用法によっては)米倉や伊藤の出場機会はどうなるのか。
 久保、米倉、伊藤あたりは将来のジェフの柱として育てなければいけない選手で、若手を育てるには試合に出さなければいけない、ベテラン選手がいると若手選手が試合に出れず育っていかないという話は、報告会でされていたはずですが…。



 今年の補強というのは、木山監督目線で見ると納得できるものだと思います。
 長身FWをとって荒田と組ませて、攻撃もできるボランチの選手をとって、跳ね返せるCBもとって、筑波時代の教え子獲得も目指して…。


 しかし、ジェフ目線になると、どうなんでしょう。
 『若手中心』を掲げながら、若手を外に出して中堅からベテラン選手を獲得する流れというのは、ここ数年ジェフが失敗しているパターンなはず。
 監督の好みに合わせた補強は必要だとは思いますけど、ここまでかっちりと型にはめなければいけない監督だとすれば、それはそれで心配な面も出てきてしまいます。
 年齢層や既存の戦力も含めて、もう少しクラブ全体のことを考えてもいいのでは?と個人的には思うのですが。
 もっと具体的に言えば、今いる選手達の良さに関しても、もう少し考えるべきではないのかなぁと。
 いくら木山監督好みの選手を外から補強してきてチームを作るとしても、その方法には限界というものがあると思いますし。
 そもそも『若手育成』を期待しての招聘ではなかったのかな…とも。


 ここ数年のジェフは、中途半端に継ぎ接ぎ的な補強をして、長期的に見るとチームの身にはならないことが多かったと思います。
 それを反省しての『若手重視』発言だったのではなかったのかなぁと自分は思っていたのですが、少なくともこれまでの補強ではそうなっているようには見えないですね。
 もちろん、若く有望な選手を集めて若手選手を活かしていくということは言うほど簡単なことではないとは思うのですけど、ジェフに限らずどのクラブも悩みや問題点を抱えている中で、補強なり若手育成なりに成功しているクラブもあるわけで。
 その中でジェフはどういった工夫や努力、我慢をしていくのか。
 工夫の行き先が、『水戸っぽいジェフ』というだけでいいのか?という疑問を感じてしまいます。
 「既存の有望選手も少ないし」と言って、中堅からベテラン選手を補強してチームを作るという方法は、確かに比較的簡単と言えるのかもしれませんが…。


 ともかく、藤田祥史に関しては、ここ数年の状況は決して良いとは思えませんけど、ジェフでの復活を期待したいと思います。