対照的な"オリジナル10"な東京Vと対戦

 先月初めにはブログのコラボ企画として京都戦を"ズッ友"対決と扱いましたが、先日は札幌サポに"ズッ友"と言われてたの目にしました。
 個人的には札幌は昔から"天敵"といった印象で、あまり"ズッ友"感はありません。
 ただ、"カモ"などと言われるよりはましかなと思いますし、あれでよかったのかもしれません。


 付き合いの長さで言えば、京都や札幌より長いのが、今週末対戦する東京V。
 "オリジナル10"仲間であり、ジェフがJ2に降格してからもずっと対戦している相手です。
 ちなみに"オリジナル10"でJ2最長在籍となっているのが東京Vの10年で、2番目に長いのがジェフの7年。
 3番目は広島の2年だそうですから、東京Vとジェフが断トツとなっています。



 ただ、東京Vはご存じの通りJリーグ創設時は、圧倒的な強さを誇っていた。
 しかし、読売が手を引くと90年代後半から徐々に低迷し、その後日テレも撤退して予算繰りも厳しい状況となってJ2で低迷。
 一方でジェフは若手育成と欧州路線が軌道に乗った2000年代前半はJ1でも上位に顔を出しますが、祖母井GM退団後は確固たるビジョンも築けずJ2へ。
 ただ、親会社の主導権が古河からJRに移ったこともあり、クラブとしては華やかになり予算は増加した印象です。


 結果的に直接順位を争うようなことは少なかったので、東京Vも"ズッ友"感はあまりない印象を受けたのでしょう。
 むしろこのようにざっくりと両クラブの歴史を振り返ると、対照的なクラブとも言えるのかもしれません。
 なかなかJ2から抜け出せないという点を除けば。



 現在の東京Vは、14年途中から就任した冨樫監督が指揮を執っています。
 東京Vユースを指揮した監督ということで、若い選手をうまく乗せるのが得意な監督なのかなといった印象を受けていました。
 現状のチーム状況を考えれば、タイプとしては適した監督なのかもしれません。


 就任当初は特に攻撃的な選手にうまく仕掛ける形を作ることで、降格危機を脱した印象でした。
 ただ、テクニカルで若い選手が多いということで、アグレッシブなサッカーが出来ればいいのでしょうが、今年はナカなテンションが上がっていかない。
 逆にサイズの面における課題が目立って、3月末から9試合勝ちなしの状態でした。


 5月22日の清水戦で3月以来の勝利をあげますが、それでも3勝7敗7分で19位。
 ここ数試合はようやく前から行けるようになり、テンポを上げられるようになってきた印象もありますが、清水戦以降の3試合は勝なしの状況となっています。
 今季はまずは残留が目標となるのでしょうか。



 対するジェフは、前節山形戦で3-0の快勝。
 ここ数試合で、内容も良くなってきた印象です
 ここから安定したサッカーをして、勝点を稼いでいきたいといった立ち位置ではないでしょうか。


 サッカー的には、東京Vもジェフも複雑なことはやっていない印象です。
 東京Vの方がパスを繋いで崩す狙いも感じますが、大枠で言えば似通ったサッカーと言えるのではないでしょうか。
 そうなってくるとここ数試合結果を出しているジェフの方が、分があると言えるのかもしれません。
 連戦ですが山形戦に続き、ジェフのホームで戦えるというのも大きいでしょう。



 ただ、J2に降格してからの東京V戦は、意外とガツガツとぶつかり合うような試合が多い。
 選手も入れ替わっていますしジェフは下部組織出身の選手などは少なく、歴史や伝統などはあまり関係ないと思うのですが、不思議と激しい試合になる傾向が強いように思います。
 そうなってくると、また試合の展開はわからなくなってくるのではないでしょうか。


 ジェフとしては山形戦で良い試合が出来たと思いますし、あの試合の出来を継続することがまずは大事だと思います。
 しっかりと守備で集中することをベースに、前からプレスをかけハーフカウンターを狙っていく。
 それが今のジェフの強みだと思いますし、まずはそれを続けていくことが基本となっていくのではないかと思います。