町田が讃岐戦で今季初ゴール

 讃岐戦でスタメン出場した町田が、今季初のゴールを決めました。
 町田のゴールは、昨年7月4日の岐阜戦以来。
 リーグ戦では、2度目のゴールとなりました。


 エウトンのシュートが相手DFに当たったものを若狭がダイレクトで中央に繋ぎ、それをダイレクトで合わせて決めたものでした。
 決して簡単ではないゴールで、見事に足元で合わせたことになります。
 若狭のダイレクトパスと含めて、個人技が光ったゴールと言えるのではないでしょうか。


 ただ、町田はこういったシュートの方が、得意な気もします。
 逆にシュートに余裕があった方が、いろいろ考えてしまうのか、外してしまうことが多い。
 讃岐戦の75分にもゴール前に飛び出して井出のダイレクトパスを受けますが、シュートのタイミングが1歩遅れて相手DFに囲まれてしまいます。
 このあたりが町田の大きな課題で、ゴール前で気負ってしまうところがあるのでしょうか。



 以前にも話した通り、困ったら町田に頼ることが多い印象もある関塚監督ですが、讃岐戦では町田1人で攻撃を作ったという印象はさほどありませんでした。
 船山が前で飛び出し、井出がドリブルで仕掛ける。
 特に船山の動きが大きかったと思います。


 井出に関してはまだまだ状況に左右される面が多い印象ですし、結果的に周りに活かされる部分も少なくないように思います。
 自分でピッチ全体をコントロールできるか。
 あるいは、自分で試合を決めきれるようになるかが、井出の課題ではないかと思います。


 水戸戦での町田は中盤でボールをなかなか受けられなかった印象ですが、船山が前に飛び出して相手DFを押し込むことで、相手を押し込み中盤にスペースが出来た。
 それによって自身が得意なエリアであるバイタルエリアに、井出とともに入っていっていくことができた。
 井出と町田は近い距離でプレーできると良い連携を2人で作れますから、船山の前に引っ張る効果は大きかったと思います。



 ただ、船山、井出、町田と並べると、サイズの面には物足りなさを感じるかもしれない。
 そのため讃岐戦もサイドからのクロスは少なくない展開だったと思いますが、クロスからの得点にはあまり可能性を感じなかった。
 このあたりが、この試合に限らず攻撃面における迫力不足の1つの要因になっている印象もあります。
 今年まだセットプレーからの得点がないのも、単純に高さがある選手が少ないといった点が理由としてあるのでしょう。


 それもあって、水戸戦では吉田とエウトンの2トップだったのだと思います。
 あるいは讃岐戦で途中投入されたオナイウへの期待も、高さの面だったのかもしれません。
 しかし、先日も話した通り吉田とエウトンの2トップによって今までの狙いが失われてしまっては意味がないし、オナイウ1人だけではどうしようもないところがある。



 今季のメンバーだと、パワー面では物足りなさが残る。
 しかし、その分スピードやテクニックのある選手は多い。
 それならば、パワー的な要素はある程度諦めてでもテクニカルな選手たちで崩すサッカーが出来れば…と思うのですが、相手を崩すようなパスワークやコンビネーションが作れる監督ではない。


 結局はそこが大きなネックになっているのではないかと思います。
 かといってパワープレーだけでも難しいということは、昨年1年で経験してしまっているところでもあって。
 最終的にはどのサッカーにせよ、1つの方針を貫き追求できるかどうかが、問われてくるのではないでしょうか。