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小林監督が指揮する7位清水と8位ジェフの戦い

JEF

 前節終了時点でのJ2の順位を確認すると、1位から岡山、C大阪、札幌、京都、松本、町田と続きます。
 消化試合数も違うので細かな順番はともかくとして、上位の顔ぶれは昇格候補と予想されたチーム+J2昇格組となってきたように思います。
 C大阪、松本は自動昇格候補として名前があがっていましたし、岡山、札幌あたりも第2グループとして予想する方も少なくなかったのではないでしょうか。


 しかし、事前の予想に比べると、若干遅れを取っているのが降格組の清水ということになるのではないでしょうか。
 一時は10位にまで低迷するなど苦戦。
 なかなか波に乗り切れていない印象があります。



 J2に降格した清水は、小林監督を招聘。
 今季序盤からSHが下がって受けてSBを押し出したり、裏を縦に狙ったりといった展開を見せており、小林監督らしさが出ているように思います。
 4月あたりからは中盤の間を狙った縦パスも増えている印象ですが、基本的にはサイド攻撃とカウンター時の裏狙いが攻撃の中心となっている印象です。


 また守備も4-4-2で、積極的にチェックに行くスタイル。
 攻守において小林監督が指揮してきた、山形や徳島を思い出すサッカーになっていると思います。
 このあたりからしても、やはりサッカーは監督の影響力が高いスポーツと言えるのでしょうね。



 しかし、2月、3月の清水は2勝1敗2分と、スタートダッシュとはいきませんでした。
 4月こそエース大前が活躍し3勝1敗1分で乗り切りますが、5月には1勝1分3敗と大きく成績を落としています。
 加えて現在の清水は怪我人が目立っており、経験豊富な西部、本田、元ジェフの鎌田、オーストラリア代表経験のあるデューク、そしてエース大前と、多くの選手が戦線を離脱しています。


 開幕前にも話しましたが、やはり小林監督は小規模チームでリアクションサッカーを目指す方が本来は適しているのではないかと思います。
 他スポーツでも見られるように、小規模クラブを指揮するのが得意な指揮官もいれば逆のパターンもある。
 小林監督は相手チームをじっくりと研究し強みを消して弱点を突く試合をするのが得意な監督だと思いますが、大きなクラブになると自分達からアクションを起こして試合を動かしていかなければいけない。
 そこで苦労している面があるのではないでしょうか。



 また小さなチームで実績の浅い選手たちの方が、まとまりやすいといった面もあるのでしょう。
 クラブ環境や精神的な面もあるでしょうし、選手の能力的に複数のことをこなせないため、素直に監督の意見を受け入れやすいといった面もあるかもしれません。
 ジェフも予算は現在の方があるかもしれませんが、チームのまとまりといった点においては昔の方が上だったかもしれない。
 今年もJ2昇格組が躍進しているのは、一丸となって戦えているといった部分もあると思います。


 追う立場から、追われる立場になったことによる苦悩は、J2に降格してからのジェフにも言えることであり、近年ではC大阪などにも同じことが言えるでしょう。
 それだけに心中を察するところもありますが、ジェフはさすがにJ2慣れしつつあるようにも感じます。
 小林監督としてはステップアップのチャンスでもあったはずでこうなる可能性も理解した上で引き受けたのではないかと思いますし、清水としても実績ある監督候補はそう多くないですから理解できる選択だったとは思います。
 しかし、それでも簡単にはうまくいかないということでそうね。



 前節横浜FC戦でも3-0で勝利してはいますが、決して盤石の勝利とは言えなかったと思います。
 横浜FCの出来が悪かったこともあって、大差がついた試合と言えるのではないでしょうか。
 特にアタッキングサードにボールを持ち込んでも崩せない展開が目立っており、ジェフとも似通った部分を感じました。


 それでも途中出場の村田が裏を取って2ゴールを決めるなど、選手層の厚さと個人技の鋭さは見せていました。
 ここ4試合で3勝1分と成績も残しており、順位も徐々に上げてきています。
 現在は8勝5敗5分で7位となっています。


 現在の順位でいえばプレーオフ圏外ですが、上位は大接戦。
 実に勝点2の中に1位〜6位のチームがひしめき合っており、7位清水も6位町田を勝点3で追っています。
 ジェフはその清水を勝点1差で追う8位となっています。



 ジェフとしては、5月途中からハーフカウンターで点を取る形は作れるようになった。
 それまでは狙って攻撃を作ることができず、船山頼りだったところがあったと思うので、そこは一歩前進だと思います。
 しかし、得点が取れるようになった半面、失点が増えて勝点を伸ばし切れていない印象です。


 このところ8試合で負けなしとなっているジェフですが、そのうち勝星は3勝のみ。
 勝ち切れない分、すっきりとしない試合が多くなっています。
 やはり山形戦のように集中して守備を継続できるかどうかが、重要となってくるのではないでしょうか。



 清水は現在総得点30でJ2最多。
 その多くが12得点をあげ現在J2得点ランクトップに立っている大前によるものではありますが、それでも前節3得点をあげているように一発の鋭さを持っている選手は少なくないと思います。
 ジェフとしてはその清水の攻撃を凌ぎつつ、カウンターをしかけて得点を狙いたいところですね。


 また、ジェフはエウトンが出場停止。
 体幹の強さを活かしたポストプレーやボール奪取能力で活躍してきただけに、これがどう影響するのか。
 吉田が代わりとなるのかもしれませんが、また違ったタイプの選手なだけにいかに吉田の良さを活かせるかにも注目ではないでしょうか。



 ジェフは東京V戦でも継続して前への勢いは感じましたし、この勢いが失われないうちに勝ち星を重ねて自信をつけ、勝ちパターンを身につけていきたいところではないかと思います。
 逆にここで安定したチーム状況を気づけなければ、昨年のようにその後が心配になってくるように思います。
 しかし、波に乗りたいのは、5月に成績が上がらなかったものの、ここ4試合で結果を残し始めている清水も同じでしょう。
 順位も近い両チームの戦いですから、どちらにとっても大事な一戦となりそうですね。