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似た者同士の対決を3-2で制す

 試合前に話したように、やはり同じようなチーム同士の戦いだったと思います。
 前半の特に序盤は、岐阜の守備が脆くジェフが先行し。
 後半はジェフが押し込まれてからの守備に課題を感じ、岐阜が優位に進めていった。
 結局、試合序盤に2点をリードしたジェフが、何とか接戦をものにした試合だったと思います。
■早い時間帯にジェフが2点を先行
 前節熊本戦で1ヶ月ぶりの勝利をあげたジェフは、久々にスタメンを継続。
 オナイウが代表に選出され不在で、ベンチには菅嶋が入りました。
 また大久保もベンチ入りし、乾が外れています。


 岐阜はレオミネイロウェリントン・ロシャ、富士、田代などが負傷中。
 ボランチの田森も負傷していましたが、この試合でスタメンに復帰し高地がトップ下へ。
 レオナルド・ロシャが出場停止となり、代わりに鈴木ブルーノがスタメンに。
 また元ジェフの益山も久々に復帰し、ベンチ入りしました。



 2分、ジェフの攻撃。
 CKからの流れで前線に残っていたイが、後方からのロングボールを中央に合わせます。
 相手DFがマイナス方向にクリアするもポストに直撃し、あわやオウンゴールに。


 5分にはジェフが早くも先制します。
 右サイド後方でボールを奪い、前方に蹴ったボールが井出に当たって中盤中央に繋がりカウンター。
 長澤がボールを持ち上がり、左SHの船山へ。
 船山のセンタリングを、エウトンが頭で合わせて1-0。


 続く9分にも、ジェフの追加点。
 中盤左サイドでボールを奪ったところから、町田、エウトンとつないで右サイドの井出へ。
 井出が相手DFをフェイントで交わし、ゴールネット左隅へゴール。



 2点目はエウトンが粘ったところからボールを奪い、ハーフカウンターに繋がりました。
 ジェフは立ち上りから攻守の切り替えが早く、優位に試合を進めていきます。
 これだけ優位に試合が進むと、両ボランチに置いたパサーも効いてきますね。


 一方の岐阜は守備への反応が遅く、球際も競れていない印象でした。
 ジェフの2得点はどちらも、中盤中央をフリーで攻め上がれた展開から生まれたもので、そこが大きな穴になっていた印象です。
 攻撃でもミスが多く、攻守にリズムが作れない状況に。
 早い時間にジェフに先行されて、メンタル的にも落ちてしまったところもあったのでしょうか。




 しかし、ジェフも2得点目を奪ってからは、シュートまで持ち込めない時間帯になっていきます。
 25分には、岐阜の右サイドからのFK。
 ゴール前でこぼれたボールを水野が拾ってシュートを放ちますが、大きく枠を逸れます。
 その直後にも右サイドから田中達也がカットインしてミドルシュートを放ちますが、これも枠外。


 立ち上りはジェフがセカンドボールを拾えていて流れを掴んでいましたが、徐々に岐阜のボールになることが増えて、ジェフが守る時間が長くなっていきます。
 しかし、35分にはジェフの攻撃。
 左サイドからのCKを阿部が蹴り、中央でイが合わせますが、惜しくも枠の外。


 38分にもジェフのカウンター。
 ゴールキックからエウトンが相手ボランチエリアで競り勝つと、そのまま前を向き右サイドの井出へ。
 井出がグラウンダーのクロスを上げエウトンが飛び込みますが、合わせきれず。
 岐阜はここでも簡単にボランチエリアで、ジェフの選手を前に向かせていました。



 前半終盤も岐阜がボールを持ち、ジェフが守る時間が時間が続きました。
 しかし、岐阜のパスが少しずつマイナスにずれる展開が目立ち、そのまま2-0で折り返します。
■後半からジェフは守りの時間に
 前半だけで、2点ビハインドとなった岐阜。
 ハーフタイムで鈴木ブルーノを交代し、今年大阪学院大から加入した187cmの長身FW瀧谷を投入しました。


 51分、岐阜が1点を返します。
 右サイドからのCKを逆サイドで拾われてセンタリングを上げられると、田森がニアで合わせてゴール。
 このシーンでは、田森だけでなく岡根もフリーになっていました。
 逆サイドに流れたことで視点が変わったといった理由もあったでしょうが、お粗末な守備だったと思います。


 52分にはジェフのチャンス。
 左サイドからスローインをエウトンが繋いで、長澤がヘディングで前方にパス。
 船山が飛び出してシュートを放ちますが、ゴール左にそれます。


 その直後、今度は岐阜のチャンス。
 右サイドを田中達也が攻め上がると、1列後方の水野がフリーに。
 大外を駆け上がってきた左SB磐瀬が水野のクロスに合わせてヘディングシュートを放ちますが、シュートは惜しくもゴール右隅に。



 59分にも岐阜の攻撃。
 右サイドの野垣内から、大きく逆サイド前方に展開。
 岩瀬が中央に落として、瀧谷が反転してシュートを放ちますが、大きく枠を外れます。


 後半からは岐阜ペース。
 岐阜は後半から瀧谷を目がけたロングボールと、右SH田中達也が縦に仕掛ける展開が増えていきました。
 ジェフはこれによって全体のラインが下がり、特にボランチ前が空いていきます。
 岐阜としてはシンプルな攻撃で、リズムを作っていったことになります。



 劣勢が続くジェフは62分。
 町田に代えて若狭を投入し、長澤がトップ下の位置に。
 66分にも、ジェフが選手交代。
 井出に代わって北爪を投入し、そのまま右SHに入りました。


 70分には岐阜の攻撃。
 右サイドからのFK。
 長い距離でしたが、水野が直接狙いGK佐藤がキャッチ。


 75分、ジェフが早くも3枚目のカード。
 エウトンを下げて吉田を投入。
 ジェフは全体のラインが低く中盤のスペースが空いていたので、前線の吉田と長澤が低い位置まで下がって守備をしていました。



 守りの時間が長かったジェフですが、82分に追加点。
 吉田が右サイドで仕掛けて、ゴール前の長澤へ足元のパス。
 長澤は相手DFを背負った状況で相手を押しこんで前に出て、スペースを作ると反転してそのままシュート。
 GK高木が触りましたが、コロコロとゴールネットに吸い込まれていきました。


 その直後のキックオフから、岐阜の攻撃。
 岐阜が右サイドから斜め前方にパスを出すと、高地がバイタルエリアで完全にフリーに。
 その後のパスは合わなかったものの、その直後にもエヴァンドロが左サイドでクリアボールを拾いキープして、高地が飛び出すも何とかジェフがブロック。
 しかし、この時間帯のジェフの選手たちは、完全に気が抜けていたように思います。


 そして、そのプレーで得たCK。
 一度はジェフが跳ね返しますが、野垣内に中盤で拾われてスルーパス
 これに高地が反応して飛び出しゴールを決めて、3-2となりました。

 

 得点直後の86分。
 岐阜はエヴァンドロに代えて風間、田森に代えて田中パウロを投入。
 その後も岐阜が攻め、ジェフが守る展開に。


 90分にも岐阜の決定機。
 瀧谷がロングボールを落として、風間が拾い右サイドに展開。
 田中がクロスを上げ瀧谷がヘディングでゴールを狙いますが、バー直撃で終ります。


 92分にも岐阜の攻撃。
 田中パウロが左サイドからクロスを上げ、風間が良い形で飛び込みますが合わせきれず。
 ジェフが何とか逃げ切って、3-2の勝利となりました。
■ともに甘さを感じる展開に
 試合序盤は岐阜の守備が緩く、その間に2点取れたこと。
 そこが非常に大きい試合だったのではないかと思います。
 ジェフが3ゴール以上奪った試合は今シーズン初だったわけですが、それも総失点J2最多となっている岐阜の守備力の問題が大きかったと思います。


 特に中盤中央を楽に取れてた。
 前半ジェフが流れからチャンスを作れたのは、得点機会2回を含めて3回。
 その全てが中盤中央を取れたところから始まっていることになります。



 1点目はジェフが右サイドでボールを奪い、岐阜のボランチ2人がサイドに寄っていたことで中盤中央が空いていた。
 右サイド後方から蹴ったボールが井出に当たり、ちょうど空いたスペースにボールが入って長澤が持ち上がったところから、チャンスが生まれました。
 岐阜としては、若干アンラッキーな面があったとも言えたのかもしれません。


 ただ、2失点目も中盤中央でエウトンが粘って、前を向いたところから。
 38分にチャンスを作れたシーンでも、ボランチ付近でエウトンがボールを奪ったところから。
 単純にエウトンに競り負けたという点もあるでしょうが、エウトンが前を向いてからもCBが前に出て潰すのか、中盤が戻ってくるのかはっきりしなかった。



 "バイタルエリア"と言うくらいですから一番警戒しなければいけないところだったはずですが、岐阜はそこを簡単に空けていた印象です。
 この試合では、田森が怪我から復帰してスタメン出場となりました。
 レオミネイロ、レオナルド・ロシャとエース級の選手が不在となったため、高地を1列前に置きたかったのかもしれませんが、結果的にボランチの連携に問題が起こったのかもしれません。
 ただ、それにしても立ち上がりの岐阜は守備が甘すぎたと思います。


 攻撃においても前節までCFでプレーしていたエヴァンドロを左SHに置いた結果、どのように攻めるのかはっきりしない部分があったように思います。
 エヴァンドロを左サイドに置いて、絞りがちなジェフの右SBの大外を狙いたかったのか。
 しかし、その分守備に追われるシーンが増えて、攻撃面での良さも出せていなかったように思います。


 後半に入ってからは長身CF瀧谷へのロングボールと、右SH田中達也のスピードをシンプルに使って攻撃。
 これによって攻撃のリズムを作っていきました。
 守備に関しても瀧谷がチェイスすることによって、ジェフの攻撃が限定され改善していった部分もあったと思います。



 一方のジェフは立ち上りは積極的なプレスが効いていて、中盤で奪ってハーフカウンターという形が出来ていたと思います。
 セカンドボールへの反応も良く、そこから流れを作れていた印象です。
 相手ボランチが守備において課題があっただけでなくボール運びでも不安が見えたので、エウトンと町田がボールを奪って攻撃を作れていました。


 しかし、2得点目以降はチャンスを作れなくなっていき、高い位置でのボール奪取やセカンドボールの奪い合いでも優位に立てなくなっていった。
 それでも前半は岐阜のパスミスなども目立ち、相手にボールを持たせるような状況だったとも言えると思います。
 けれども、後半からは岐阜の攻撃が変わったこともあって、劣勢の時間が続きました。



 瀧谷にロングボールを蹴り込まれたことと、田中達也が縦に仕掛けることによって、全体のラインが下がってしまった。
 そして、ジェフのボランチの前が空いて、防戦一方になってしまった印象です。
 そこでジェフは左SH船山を低い位置まで下げ田中をケアし、吉田と長澤を相手ボランチのところまで下げて4-4-2-0のような状況になった。
 それによって、何とか逃げ切ったといった印象です。


 気温も高くなっていますし、90分間優位に戦うのは難しい。
 ジェフは序盤から飛ばしていったのでしょうし、岐阜は後半勝負だったのではないでしょうか。
 その序盤に2点を取って逃げ切ったのですから、ある程度はプラン通りだったのかもしれません。


 しかし、それにしても後半、相手の時間になった時の守り方に課題を感じました。
 2トップや船山をあそこまで下げて対応しなければいけないということは、それだけバランスが悪くなっているということですし、結果的に守りの時間も長くなる。
 この試合では何とか逃げ切れたましたが、後半はかなり苦しい展開だったと思います。



 一方の岐阜も立ち上り、ジェフが勢いがあった時に止められなかった。
 逆に言えば、あの時間さえ凌いでいれば…と思うかもしれません。
 どちらも相手のリズムの時間帯での守備に、甘さを感じた試合でした。


 結果的に殴り合うような試合展開となった印象でしたが、これは岐阜が"攻高守低"のチームである点も大きかったと思います。
 その結果、ジェフも攻撃面では良さが出たものの、守備面では課題も感じられた。
 その中でもジェフが接戦をものにできたことはプラスではありますが、ジェフとしてはもう少し自分たちの流れで安定感のある試合運びをしたかったところではないでしょうか。