読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

"ズッ友"との試合は仲良く1-1の引き分けに

 まさか冗談で言っていた"ズッ友"の関係が、試合でも現れることになるとは…。
 結果も引き分けでしたが、試合内容に関してもどちらもすっきりとしない内容だったのではないかと思います。
 サッカーの狙いに関しては、両チームとも違いが見えたと思います。
 遅攻時はパスを繋いでじっくり攻めようとする京都と、遅攻時も縦への動きが多かったジェフと。
 しかし、試合を動かしたのは、カウンターとカウンター対策だったのではないかと思います。
■両チームともに動きが少ない前半
 ジェフはエウトンがベンチスタートとなり、吉田がスタメンに復帰。
 北爪が今季初スタメンとなって、井出がベンチに回りました。
 連戦による疲労なども考慮したのかもしれませんが、意外な選択でしたね。
 注目のボランチは若狭と長澤となり、富澤や山本はベンチ外に。
 代わりに乾、菅嶋がベンチに入って、GK岡本も第5節群馬戦以来となる今季2度目のベンチ入りとなりました。


 京都は主力FWダニエル・ロビーニョが、前節清水戦で負傷交代しておりこの試合では欠場。
 連戦の影響かイ・ヨンジェもスタメンから外れて、前節SHだったエスクデロと有田の2トップに。
 ボランチには健太郎が出場停止明けから復帰し、右SHに山瀬が戻りました。



 キックオフの展開から、ジェフが攻撃。
 後方からのボールを船山がうまく左サイドに展開したところから、左サイドの北爪がクロス。
 これは大きく逸れるものの、船山が逆サイドで拾ってクロスを上げ、吉田がヘディングシュート。
 しかし、GK菅野の正面。


 この日のジェフは、船山、町田の2トップで、左SHに北爪、右SHに吉田という布陣。
 ボールを奪うと船山と町田が裏を狙う展開が多く、2人のスピードを活かそうということだったのでしょうか。
 北爪の左サイド起用は、石櫃対策という面も大きかったのかもしれません。



 京都の攻撃は、じっくりとパスを繋いでく流れ。
 ジェフの間を取りながら、チャンスを伺っていく。
 動きが少ない展開でしたが、16分には京都がパスワークでジェフの守備陣を下げて、左サイドの堀米からクロス。
 有田がゴール前に飛び出していきますが、オフサイド


 19分には、ジェフの攻撃。
 後方からのロングボールに対して、京都DFがファール。
 直接FKを阿部が狙いますが、GK菅野が反応。
 

 23分には、京都の攻撃。
 後方からのロングボールに対し、有田が近藤に競り勝ち前を向きシュート。
 しかし、GK佐藤が弾き出します。



 そこからは、均衡状態。
 両チームともに、シュートまで持ち込めない時間帯に。
 序盤のジェフはカウンターで船山と町田を走らせる展開でしたが、徐々に京都守備陣も慣れてきた印象でした。
 中盤では健太郎の読みが効いていて、ロングボール頼りの展開に。


 京都の方も右サイドからのビルドアップが多かったですが、そこに対しては北爪と阿部で警戒。
 逆サイドなどからの攻撃が作れず、苦労していた印象です。
 有田やエスクデロなどの前線の連携も、もう1つだったのかなと思います。



 試合はそのまま大きな動きなく、前半終了。
 両チームともに、前半のシュートは3本のみ。
 気温や連戦の影響もあったのでしょうか。
■京都に先制されるも土壇場で同点ゴール
 後半から京都は有田に代えて、イ・ヨンジェを投入。
 有田は前半のうちに負傷していたので、その影響でしょうか。


 55分、ジェフの攻撃。
 右サイドからのCK。
 阿部か蹴ってニアでフリーになった吉田がシュートを放つも、枠には飛ばず。


 その直後のゴールキックから、京都のチャンス。
 後方からのボールを受けたエスクデロが、ジェフのDF前で反転。
 左サイドを走り込んでいった堀米が受けてシュートを放つも、GK佐藤がセーブ。



 しかし、前半より得点の可能性を感じる展開が、増えていきました。
 京都はイ・ヨンジェが入ってボールが収まるようになり、エスクデロのポジションも上がっていった印象です。
 また、前半はジェフに警戒されていた右サイドだけでなく、左サイドからの攻撃も増えていきました。
 ジェフは後半から、サイドで裏を狙う展開が増えていったように思います。


 64分、ジェフは選手交代。
 町田に代えて井出を投入。
 井出が右SHに回り、吉田が前線に入ったようです。



 67分、ジェフの攻撃。
 中盤のふわっとしたボールから、右サイドを抜け出した井出がクロス。
 このクロスは合わなかったものの、こぼれ球をジェフが拾って最後は船山がゴール前でシュート。
 しかし、相手DFにあたって、GK菅野がキャッチ。


 68分にも、ジェフのカウンター。
 船山が右サイドを持ちあがり、前方で井出が裏を抜けてパスを受けると、船山が中央を走り込みます。
 最後は北爪がシュートを放ちますが、相手DFがブロック。



 この時間帯は、ジェフペースだったように思います。
 ジェフがサイドから攻撃を作ることで、京都のラインが下がっていった。
 相手のラインが下がったことで自由にボールを持てるようになり、前へ攻め込める状況になっていました。
 井出の縦への動きも、効いていたと思います。


 しかし、京都はその時間を凌ぐと74分、右サイド奥でボールを奪ったところからカウンター。
 素早く前方に展開し、イ・ヨンジェとエスクデロでパス交換をすると2対3の状況に。
 右サイドのエスクデロから、左サイドを駆け上がってきた堀米に繋ぐと堀米は裏へスルーパス
 これをエスクデロが受けてゴール前で粘り、最後は堀米がシュート。
 これがジェフDFに当たってコースが変わり、先制ゴールとなります。

 

 77分、両チームが選手交代。
 京都は堀米が下がって、國領を投入。
 ジェフは多々良に代わって菅嶋を入れ、北爪が右SBに回り菅嶋が左SHに入りました。
 81分にも、ジェフが選手交代。
 船山に代えて、エウトンを投入します。


 しかし、1点を返したいジェフですが、今回もここからギアを上げられない状況に。
 やはり船山を外すと、攻撃の形が作れなくなりますね。
 88分にはエウトンがこぼれ球を受けて、ミドルシュートを放つもGK菅野の正面。



 後半アディショナルタイム、京都の選手交代。
 山瀬を変えて、岩沼を投入。
 このまま終了かと思われましたが、90分+4分。
 ジェフのクリアボールをGK菅野がスルーしようとしますが、エウトンが追いかけてCKを獲得。


 このCKを阿部が蹴ると一度は跳ね返されますが、ニアの近藤が足元で合わせてシュート。
 角度のない難しいシュートでしたが、これが決まって1-1に。
 そのまま試合終了のホイッスルとなりました。
■攻守の良さが両立せず
 『Brandnew Dawn』にも書かれていたように、確かに京都はじっくりパスを繋ぐサッカーを狙っているのかなと感じました。
 しかし、ショートパスからはアタッキングサードに持ち込めないことが多く、フィニッシュまで持ち込めない。
 そのため、カウンターの方が勢いを感じました。


 けれど、前半のジェフは戻りが早く、カウンターを作らせなかった。
 それによって京都がパスワークで攻める時間帯が長くなり、結果的に膠着状態になっていたように思います。
 ただし、その分前半のジェフは攻撃時に攻め込む枚数が少なく、攻撃の形も作れなかった。
 特に両SBはかなり攻撃参加をセーブしていたように思います。



 後半からは、ジェフもいくつかチャンスが作れていた。
 特に井出が入った60分過ぎからは、良い形もあったと思います。
 サイドで裏を取ることで相手のラインがさがり、後方の選手も攻撃に参加できるようになっていった。


 しかし、今度は選手が前に出ていくことによって、カウンターを阻止することが出来なくなった。
 55分にはジェフのCK直後に、ゴールキックから堀米がシュートに持ち込んでいます。
 これもジェフが前掛かりになったことで、後ろが甘くなっていた部分があったように思います。


 そして、失点シーンもカウンターから。
 左サイドに人数をかけて攻めたところでボールを奪われ、素早く前線に展開されてやられてしまいました。
 京都としては押し込まれた状況でも、何とか守備で粘れたという面も大きかったのではないでしょうか。



 今年のジェフは動きが少ない試合が多いですが、それも基本的には後方を固めて前に出ていかない時間が長いからだと思います。
 しかし、実際に出ていくと、裏を取られて簡単にやられてしまう。
 ようするに守備にパワーを注げば攻撃が疎かになり、攻撃にパワーを使えば今度は守備で甘さが出てしまうと言えるのではないでしょうか。


 この試合では、積極的に相手の裏を取るというのが狙いだったのでしょう。
 だから、船山、町田の2トップで北爪をSHとして起用したのではないかと思いますし、菅嶋が投入されたのもそれが狙いだったのかもしれません。
 裏を取ることで相手のボックスを、下げようという狙いだったのかもしれません。


 また、北爪を左SHに置くことで、石櫃を止めるという形も前半はうまくいっていたと思います。
 逆に前半の京都は、石櫃からのビルドアップにこだわり過ぎていた印象も受けました。
 後半からは前線のイ・ヨンジュが入ってターゲットも増えたし、左サイドからの攻撃も増えていったとは思いますが。



 ジェフの裏狙いも石櫃対策も、スカウティング通りだったのかもしれません。
 今年のジェフは金沢戦でも相手のビルドアップを遮断していましたし、スカウティングに力を入れているのかもしれませんね。
 今季は守備的なサッカーになっているので、それも自然な流れなのかもしれませんが。


 ただ、相手対策は良かったものの、自分たちの強みはこの試合でも出し切れなかった。
 守備に力を入れれば攻撃が、攻撃に力を入れれば守備が…となっていることからしても、どこに軸があるのかがわからないような状況になっているように思います。
 攻守にある程度の良さは出せたとも言えるかもしれませんが、それが両立しないということになれば、どうしても勝点にはつながりにくい。
 それが現在の順位に繋がっているのかもしれません。



 ともかく、最低限の勝点1を拾った試合と言えると思います。
 内容はともかく展開からすると、"ズッ友・京都"に勝点をもらえたような試合でしたから、この勝点を大事に次につなげたいですね。