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鈴木規郎の練習参加と阿部のクロスボール

 BLOGOLAによると、鈴木規郎がジェフの練習に参加していたようです。
 「元大宮など」とタイトルに書かれていますが、FC東京でのプレーが長くその頃のプレーが一番目立っていた印象もあるので、個人的には「FC東京の選手」というイメージが強くあります。
 FC東京、神戸、フランスのアンジェ、大宮と渡り歩き、14年には仙台に所属していましたが、昨年はフィリピンでプレーしていたそうです。


 左足のキックに魅力がある選手で、クロス、シュート共に威力のあるボールを蹴ることが出来る選手といった印象です。
 FKのキッカーとして有名で、ジェフも直接やられたことがありますね。
 縦へのドリブルもウリな選手で、積極的に仕掛けてくるイメージがありました。


 鈴木も千葉出身の選手で、ジェフジュニアユースから八千代高校、FC東京と進んでいます。
 今回の練習参加も、そこがポイントの1つなのでしょうか。
 ジェフは左足のサイドプレーヤー不足に悩むことが多かったですから、古くからネット上で「ジェフ下部組織出身の鈴木を補強できないか」という意見が出ていました。



 BLOGOLAによると、高橋GMは登録人数がギリギリで、けが人が出ると紅白戦も出来ないと話しているようです。
 単純な人数不足だけなら、若手を補強した方がオフに問題視されたお金の面でも、将来性の面でもメリットはあるのではないかと思います。
 しかし、昨年は一時中村が怪我で戦線を離脱して苦しんだこともあっただけに、関塚監督としては阿部のバックアップが欲しいところがあるのかもしれませんね。


 比嘉は阿部とは大きくタイプが違う選手ですし、ブラジルのPSTCにレンタル移籍中の浦田も5月には復帰する見込みですが、元エルゴラ編集長の川端暁彦氏によると「関塚監督は浦田をSBで考えていないみたい」とのこと。
 鈴木もまた阿部とはタイプは異なりより攻撃的な選手ではあると思いますが、左足でのキックは期待できる分攻撃の部分では補える面もあるかもしれません。
 現状でもしっかりと動けるのであれば2列目より前でも起用できて、攻撃のオプションも増やせる可能性も考えられます。



 ただ、鈴木も現在は32歳。
 阿部も33歳とベテランで、DFラインは特に年齢層が高くなってしまいます。
 元々あまり安定感があるタイプといったイメージはないですが、08年の神戸時代からはフルシーズンを通してレギュラーポジションを獲得したことはないはずで、昨年はフィリピンでプレーしていたということからも、現状でどこまでやれるのかといった点には大きな疑問があるようにも思います。
 特に攻撃面ではキレで勝負するタイプの選手だった印象なだけに。


 また阿部に関しては、攻撃だけでなく守備やビルドアップでの貢献度も高くなっています。
 守備ではポジション取りが良く、攻撃でもグラウンダーのパスでパスをつなぐことが出来る。
 阿部も関塚監督の好む攻守に気の利いた、自分でバランスを取れるタイプといった印象を受けます。
 さすがベテランといった印象で、あまり比較しても良くないのでしょうが、その点では昨年の中村よりも計算できると思います。



 しかし、これまでのところ、チャンスメイクといった点ではあまり効果的に作用していない。
 以前にも話したことがありますが、中村は巻いて落とすボールを蹴ることが出来ることが大きな武器でした。
 高いところから弧を描いてボールを落とすことによって、相手DFが前にいる状況でもその後ろのターゲットにピンポイントで合わせることが出来る。


 そのため、中村からはアーリークロスや大外からのセンタリングでもチャンスを作れていた。
 これによって相手を崩せなくても外から決定機が作れていた部分があったし、相手に「低い位置や大外でも中村をフリーにすると危ない」という危機感を与えたことで、相手の守備を外に引き出すことも出来ていたと思います。
 このキックはプレースキックでも大きな武器になっており、クロスボールと合わせてまさに"飛び道具"だった部分があったように思います。



 阿部のキックも精度は高いですが、名古屋時代からともかく速い鋭く、弾道の低いボールを蹴っていた印象です。
 少しでも触ればゴールに直結するようなボールを蹴るのが得意で、裏を取る船山のような選手とは相性が良いのかなとも思います。
 また弾道が低い分、ニアを狙ったクロスボールも多い印象です。
 ただ、J2でのジェフの場合はゴール間を固められることが多いので裏を取れるような試合は少なく、ニアに飛び込んでも中央は固められてシュートコースがないといったことも珍しくない。


 そういった状況もあって、今のところ今年は昨年ほど左サイドからもチャンスは作れていない印象があります。
 もっとも「攻撃に困ったら大外の中村かセットプレー」という"逃げ道"がなくなった分、チームとしてはそこに頼りすぎる傾向はなくなるかもしれない。
 その分、攻撃のバリエーションを考る必要性が出ることで、結果的にチームにとって良い方向に行く可能性もあるかもしれません。
 ただし、そこで新たな可能性を見出せなければ、逆に厳しい状況になる…ということも、同時に言えるのでしょうが。



 鈴木の話から遠ざかってしまいましたが、ここ数年のジェフは米倉、中村、阿部とタイプが異なる良いクロッサーが続いているので、そこは見ているだけでも面白いところがあると思います。
 そこにもう1人、新たなキッカーが追加されるのか。
 毎年1人だけだとその選手に依存度が高くなりすぎる問題が出てしまいますし、鈴木が加入できるレベルならばプラスになる面も大きいかもしれません。


 ただ、やみくもに補強すれば良いというわけでもないでしょうから、慎重に決めなければいけないとも思います。
 もっとも記事によるとジェフには27日までの練習参加だったようですから、すでに結論は出ているのかもしれませんね。