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後半ATに2ゴールを上げ逆転勝利

 ジェフ対徳島戦、開幕戦らしい硬い試合になりましたね。
 ジェフもプレシーズンマッチのような、勢いのあるサッカーとは違ったように思います。
 それでも後半アディショナルタイムに入ってから2ゴールを上げ、最後は劇的な展開での逆転勝利となりました。


 なお、今年から見返した時に便利になるように、試合結果のリンクもどこかに張っておきます。
 あくまでも利便性を考えてということで、文章構成などは変えないと思います。
■試合前半は硬い展開に
 ジェフはちばぎんカップのスタメンから、若狭と山本が外れてベンチに回り、近藤、富澤が入りました。
 近藤はインフルエンザで柏戦を欠場したので、万全ならレギュラー候補だったのでしょう。
 これまでのプレー内容からすると若狭が近藤と組むのかなと思っていましたが、開幕戦ではイとのコンビになりました。
 高さのあるイを選んだのは、関塚監督らしいとも言えるのかもしれません。


 ボランチも守備を重視してか、高さのある富澤が開幕スタメンとなりました。
 ベンチからはオナイウが外れましたが、これまでの吉田の出来が良かったですし、山本、勇人とボランチ2人がベンチに入ることも考えると、これは予想できることではないかと思います。
 一方で意外だったのは、北爪が外れて比嘉が入ったことではないでしょうか。
 ここまで北爪はSHとしても途中出場しており、実戦に向けて守備固めを試しているのかと思っていたのですが、比嘉の経験を選んだということなのでしょうか。


 対する徳島は、元ジェフのアレックスが1月末に左膝内側半月板損傷で全治2か月の怪我
 アレックスは以前から大きな怪我が多いですね。
 加えてカルリーニョスも開幕直前に負傷したようで、外国人選手不在となりました。
 ボランチは岩尾と濱田のコンビになり、GK長谷川も負傷中のようで、この時期としては怪我人の多い状況となっていますね。



 開幕戦ということもあってか、両チームともに重い立ち上がり。
 リスクを回避してのロングボールが多く、ボールがつながらない展開が続きます。
 ビルドアップでの小さなミスも目立ち、選手たちの緊張感も伺える状況だったと思います。


 先にチャンスを作ったのは徳島。
 18分、右サイドからのFKを木村が蹴ると、ファーの富田がフリーでヘディングシュート。
 シュートはクロスバーを超えましたが、ジェフにとっては危険なシーンでした。


 この日はカバーリングで大いに貢献していた近藤ですが、ここではマークを完全に見逃してしまいました。
 近藤は熊本戦でもセットプレーでマークを外しており、少し気になるところだと思います。
 あるいは試合勘や連携などの問題なのでしょうか。


 20分にはジェフの攻撃。
 右サイドから井出が侵入していき、大外の阿部に繋ぐとそのままセンタリング。
 こぼれ球を拾ったアランダがゴールを狙いますが、シュートは大きく枠を逸れます。



 立ち上がり以降は、徳島の方が良い流れで戦えていた印象です。
 システムはともに4-4-2で、ミスマッチも起こりにくく似通ったサッカーだったと思います。
 それでも前半は徳島の方が中盤からショートパスを展開し、高い位置でボール交換をすることが多かった印象です。


 徳島は監督が変わって簡単にはバックパスを出さず、ボールを持つと必ず前を向いて縦へパスを繋ごうといった意欲を感じました。
 そこが昨年との一番の違いなのかもしれません。
 ただ、攻撃の最後のところでの強さや精度を欠いた印象で、攻撃の変化を作れる選手も不足していたように感じました。
 そこは外国人選手不在の影響も、大きかったのかもしれません。
 一方のジェフはパスの距離が長く、スムーズな攻撃の形が作れない状況でした。



 それでも28分には、船山がミドルシュートもGK相澤の正面。
 その直後には、徳島が右サイドからクロスを上げますが、近藤が跳ね返します。
 35分には徳島の山崎がゴール前で受けて反転し、そのままシュートを放ちますが、大きく枠を外します。


 38分には、徳島が右サイドからFK。
 ファーで渡が折り返してヘディングで繋がれ、最後は富田がヘディングシュートを放つも力なくGK佐藤優也がキャッチ。
 しかし、18分の場面に続いて、相手のFKからピンチを作られたことになります。
■試合終盤に2点を奪って逆転勝利
 0-0で迎えた後半。
 47分、ジェフの攻撃。
 阿部が上げたクロスは大きく逸れますが、それが流れて右サイドの井出がセンタリング。
 エウトンが石井に競り勝ってヘディングシュートを放ちますが、GK相澤がセービング。


 50分、徳島の攻撃。
 岩尾がアランダがボールを奪ったところから、大崎に繋がれてミドルシュートを放つも枠外。
 しかし、アランダが奪われた後に守備が密集してしまい、大崎が危険なエリアでフリーになった場面でした。
 55分にも相手ボランチの岩尾がフリーになり、そこからバイタルエリアでパスを回されるなど、中盤の守備で気になる場面が続きます。



 スコアが動いたのは59分。
 徳島が右サイドで得たFKを木村が蹴って、中央でこぼれたところを富田が拾ってシュート。
 FKのボールに反応してGK佐藤優也が飛び出しており、無人のゴールにシュートが決まって1-0となります。


 柏戦でも話しましたが、GK佐藤優也はプレシーズンでも2回パンチングの対応を失敗しており、ここでもゴールを空けてしまいました。
 特にサイドからの鋭いボールに対しての判断に課題がある印象で、シュートへの反応などは素晴らしく安定感もあるGKですが、そこが大きな課題なのではないでしょうか。
 この日も狙われているのかな?と感じるプレーが何度かありますし、今後やってくるチームもあるかもしれません。


 また18分、38分にもジェフはFKを跳ね返せずに、危ないシーンを作られています。
 特に富田にはこれで3度シュートを放たれているわけで、その富田にやられてしまったのは残念。
 プレシーズンマッチではセットプレーでも集中して守れていた印象ですが、大事な本番に入ってやられてしまったことになります。



 失点したジェフは、63分に選手交代。
 小池を代えて、長澤を投入。
 70分、徳島は山崎に代えて佐藤晃大


 その直後、ジェフの攻撃。
 阿部がクロスを上げて、船山が合わせてゴールネットを揺らすもオフサイド
 失点してからのジェフは、井出の縦への仕掛けと阿部のクロスで攻め込んでいくシーンが増えていきます。
 しかし、中央は崩せず左サイドからの攻撃一辺倒となり、ラストパスの距離も長い状況が続いていました。
 


 71分には、ジェフがエウトンを代えて吉田。
 徳島も渡に代えて、長谷川悠を投入します。
 76分にはジェフがCKから近藤、吉田とシュートを放ちますが、相手がブロック。
 78分には徳島の大崎が、右サイドでこぼれ球を拾いミドルシュートを放ちますが大きく枠外。


 失点後から積極的に攻めてきたジェフですが、このプレーから一度勢いが止まった印象です。
 スカパー!解説の下村も話していましたが、徳島からすればどこかで試合を落ち着かせておきたかったところだと思います。
 落ち着かせるとすればこの時間帯だと思うのですが、簡単に繋げるところを無理に縦パスを出しリズムを失っていった印象でした。
 これが徳島の敗因ではないかと思います。



 83分には富澤に代えて山本を投入。
 84分にはに徳島は、大崎に代えて藤原を投入し右SBへ。
 守備固めに入ります。


 試合は後半アディショナルタイムに入り、このまま徳島の逃げ切りかと思ったのですが、90分+3分に試合が動きます。
 最終ラインからのロングボールのこぼれ球をジェフが拾ってつなぐと、山本が中盤からロングパス。
 これが吉田の頭にピタリとあって同点ゴール。
 山本のピンポイントでのラストパスが、ゴールを演出したシーンでした。


 これで押せ押せの状況となったジェフは、90分+6分に勝ち越し点。
 阿部のセンタリングのこぼれ球を2度、3度とジェフの選手がプッシュし、最後は長澤が合わせてゴール。
 このまま試合終了となり、2-1での勝利となりました。
■遅攻の質が今年もテーマに
 後半アディショナルタイムに入るまでは、ジェフの負け試合だったと思います。
 失点してからも攻め込んではいましたが、決め手に欠く展開でシュートチャンスは限られていました。
 それでも山本の素晴らしいラストパスから吉田がゴールを決めると、そこから立て続けにゴール。
 試合終盤の攻撃には、勢いを感じましたね。


 終盤に猛攻を仕掛けて得点を奪う展開は関塚監督になってよく見てきた光景ですし、新チームだから出来たというわけでも、メンバーが入れ替わったから起こったものでもないでしょう。
 逆に言えば完璧な偶然とも言えず、1つの特徴とも言えるとは思います。
 フクアリの雰囲気が後押ししている面も大きいのではないかと思いますし、勢い重視なところのある関塚監督のチームだから見られる部分もあるのかもしれません。
 ただ、それだけでは昇格できないことも過去2年で十分わかっているわけで、やはり安定したサッカーというものが何よりも重要なのだろうとも思います。



 守備においては鹿島戦、柏戦のようにずるずるとラインが下がって、バランスに問題が発生することはあまりなかったと思います。
 柏戦後半のようにある程度ラインを保って戦えたことで、大きく守備が波状するようなことはなかった。
 これがこの試合、一番の収穫ではないでしょうか。


 先日説明したようにDFラインとMFラインが後方に引いて守るだけでなく、中盤の選手がボールに出ていく動きもしたことによって全体が下がらずに済んだところがあるのではないかと思います。
 ただ、その分中盤の選手が相手に食いついてしまって、中盤がぽっかりと空くシーンも目立ったように思います。
 バランスを保ちつつ前へのチェックもいけるような状況を作れるかどうかが、今後の試合での大きな課題となるのではないでしょうか。


 対して徳島は同じ4-4-2で守備組織も近いものを感じましたが、1人がマークに付いてうまくディレイ出来たら他の選手が奪いに行くといった関係性が出来ていた。
 攻撃においても1人がキープしたら近くを他の選手が走っていくといった狙いを感じ、周囲の選手とのサポート関係を重視にしているように見えました。
 そのあたりがジェフとの違いだったように思います。



 またジェフはセットプレーの守備において、何度かマークを見失うシーンが見られました。
 加えてプレシーズンマッチでも不安が見られたように、GK佐藤優也のパンチングの判断から失点が生まれてしまった。
 このあたりが、試合を通じて改善できるかどうか。


 とはいえ、1失点で終えたことも考えれば、守備に関してはまずまずの出来だったのではないでしょうか。
 もちろん相手がいることでもあるわけで、この日の徳島は攻撃に鋭さが足りなかった印象もあります。
 ひとまずは良かったけれど、もう少し攻撃面で怖さのあるチームと対戦してどうなるか…といったところではないでしょうか。



 この日の問題は、やはり攻撃面だと思います。
 試合終盤は1点ビハインドとなり勢いを持って攻め立てるることができていましたが、それまではボールを繋げず攻撃の形がうまく作れない時間が長かった。
 プレシーズンマッチでは熊本も積極的に前に出てきて、鹿島や柏もJ2相手ということで守備の意識があまり高くなかった。
 それによって裏にスペースが生まれ、カウンターでチャンスを作れていたところがあったと思います。


 しかし、徳島は守備意識の強いチームでもあり、ほとんどカウンターからはチャンスを作れなかった。
 遅攻になるとシュートまで持ち込めない問題はプレシーズンマッチでも見られていましたし、この試合でもなかなか相手を崩せなかった。
 やはり今遅攻の質が、年も大きなテーマとなるのではないでしょうか。



 失点してからも攻め込みはしたものの左サイドからの展開ばかりでした。
 井出と阿部のコンビには可能性を感じましたが、昨年までのジェフも左サイドの攻撃には可能性を感じたものの、それだけでは手詰まりになってしまった。
 この試合でも中央を崩したり連動して攻撃を作ったりといった形は見られませんでしたし、攻撃のバリエーション作りが今年も課題となるのでしょう。


 昨年もハイプレスで結果を出していた時期に、チームを熟成し成長させられなかったことが、失速の大きな要因だったと思います。
 今年の開幕戦も劇的な勝利ではありましたが、90分間で見れば課題も多い試合だったと思うので、勝利に浮かれることなくここから改善できるかどうか…。
 ともかく、まずは1勝。
 ここからが新シーズンのスタートですね。