勇人「相手の11番は対応するのが難しい選手」

 ちばぎんカップでは、3-0の完封で柏に勝利したジェフ。
 ニューイヤーカップも含めると4戦負けなしで、合計の失点も2のみ。
 守備陣の健闘の目立った、プレシーズンマッチとなっている印象です。



 特に空中戦での強さを感じ、ゴール前でDFが跳ね返すシーンが目立っています。
 単純なクロスだけでは怖さを感じない状況が作れていると思いますし、それがこの4試合での失点の少なさに結び付いているのではないでしょうか。
 イ・ジュヨン、若狭、近藤とやはり高さの面では強さを感じ、関塚監督の好むタイプのCBたちと言えると思います。


 なお、コメントで情報をいただいたところ、近藤はインフルエンザであるとtwitterで報告していたそうです。
 インフルエンザによる一時的な体力低下はやむを得ませんが、大きな怪我などではなくてよかったと思います。
 しっかりと開幕に向けて調子を整えていってほしいですね。
 情報ありがとございました。



 後方での跳ね返しに関しては、CBだけでなく右SBとして起用されている多々良の存在も大きいのではないかと思います。
 しっかりと中央へ絞って跳ね返せるだけでなく、今のところポジショニングも安定しており、クレバーな選手といった印象も受けます。
 多々良に関しては情報が少なくどのような選手なのかわからなかったのですが、これまでは期待以上のプレーを見せてくれており、大きな収穫と言えるのではないでしょうか。


 縦への仕掛けはあまり期待できるタイプではないのかもしれませんが、関塚監督が右SBに求めているのはまずしっかりと守備が出来て跳ね返せることだと思います。
 攻撃面においてもビルドアップ面で貢献できそうで、前へ顔を出せる選手ではないかと思いますので、そこも監督好みと言えるのではないでしょうか。
 監督によってはSBとしては仕掛けが足らず、CBとしては強さが物足りないと感じるタイプなのかもしれませんが、関塚監督にとっては望んだタイプのSBということになるのかもしれません。
 多々良が攻守において安定しており関塚監督の好むタイプのSBということもあって、北爪はSHでの起用が増えてきているのではないかとも思います。



 一方で、ちばぎんカップでは勇人も「特に相手の11番は対応するのが難しい選手」だったと話しているように、FWディエゴ・オリヴェイラには苦戦していた印象もあります。
 後半途中にサイドに回ってからは怖さも減少しましたが、前半のCFでプレーしたディエゴへの対応に悩んでいたところがあったように思います。
 ディエゴは低重心でボールタッチが多く、ボールを奪いにくいドリブルができるタイプの選手といった印象でした。


 ジェフの守備陣が相手のワンタッチ目でガツンと潰しに行けず、前を向かれてドリブルで仕掛けられる。
 完全に抜き去られるということはなかったですが、潰し切れず前を向かれることでズルズルとCBが後退する…。
 これが前半、最終ラインが下がりがちになってしまった原因の1つではないかと思います。



 こういった傾向はディエゴ相手の場面だけではなく、鹿島戦でも見られた印象があります。
 空中戦での強さはこの4試合だけでも十分見せてくれたDF陣だと思いますが、CBがFWに前を向かせない対応ができるか。
 あるいは、前を向いてドリブルで仕掛けられた時に、後退せずに我慢して対応できるか。


 それらによってラインの高さをキープできるかどうかが、最終ラインのテーマの1つとなっていくのかもしれません。
 相手チームもジェフが空中戦に強いとわかれば地上戦での攻略を検討してくるでしょうし、その時にうまく対応ができるかどうかが注目ではないでしょうか。