ジェフがダヴィの移籍先候補に 関塚監督は続投か

 先週発売されたサッカーダイジェストに、有力選手の移籍情報やJリーグ監督の来季動向に関しての特集が組まれています。
 すでにクラブから来季の去就に関して正式発表が行われている選手、監督も出てきていますし、ストーブリーグも本格的にスタートといったところでしょうか。
 ジェフも水面下では色々と動いているのでしょう。


 サッカーダイジェストによると、鹿島FWダヴィの移籍先としてFC東京と共にジェフが候補にあがっているとのこと。
 大宮への移籍が有力とも書かれており、ジェフが獲得できる可能性は低いのかもしれません。
 日曜日には報知も、「大宮がダヴィをリストアップ」と報じています。
 ダヴィを獲得する可能性は低いのかもしれませんが、ジェフが獲得に動いたという話が正しいのであれば、こういった情報からクラブが来季への準備をどのように考えているのかを考察することはできるように思います。



 現在は鹿島所属のダヴィですが、今でも札幌時代のイメージが強い方も多いのではないかと思います。
 07年に札幌に加入すると、J2で39試合出場し17ゴールを上げ札幌のJ2優勝とJ1昇格に貢献。
 J1でも26試合に出場し16ゴールをあげて、J1得点ランキング2位となる成績を残しました。


 札幌は1年でJ2に降格してしまいましたが、ダヴィは名古屋へと移籍。
 しかし、その年の夏に移籍金4億8000万円で、カタールのクラブへ移籍することになります。
 そのカタールでは給料未払いや生活上の問題などもあって、早々にJリーグ復帰を望むインタビュー記事が出たことも話題になりました。



 中国でのプレーなどを経て2011年夏から甲府に加入しますが、その年はコンディション問題で活躍できず甲府もJ2に降格。
 しかし、2012年には38試合で32得点をあげてJ2得点王となり、甲府のJ1昇格に貢献。
 このあたりは記憶に新しいですね。


 そして、2013年には鹿島に移籍。
 この際の移籍金は200万ドル、年俸は100万ドルと報じられていました。
 しかし、怪我などの影響もあって、13年はリーグ戦25試合で10ゴール、14年も26試合で10ゴール。
 そして、今季はこれまで10試合に出場しノーゴールと、目立った活躍は見せていません。



 札幌時代はフィジカルとスピードが武器で前への強さがあるストライカーといった印象が強かったのですが、31歳となった今は以前ほどのスピードはないように思います。
 しかし、それでもフィジカルは依然強く、高さもあって、得点感覚に優れている。
 プレーの幅も以前より広がったのではないでしょうか。


 しかし、最近は怪我が多いのが気になるところで、守備などに課題もあると思います。
 12年の甲府ではある程度守備なども免除して、周りの選手がお膳立てをしてダヴィに点を取られるチームが出来ていた印象がありました。
 ジェフも来季はそういった点取り屋を獲得して、得点面を任せるチーム作りをするということなのでしょうか。



 現状のジェフの場合、具体的な選手構成やチーム作りの前に、そもそもとして来年以降どのような方向性を目指すつもりなのか。
 クラブとしてどういったビジョンを描き、どういったチームを目指すために、どのようなチーム体制にしていくのか。
 その後に選手構成やチーム作りといった具体的な部分が、決まるべきだと思います。


 そこで気になるのが来季の監督の動向ですが、同じサッカーダイジェストに関塚監督が続投濃厚と書かれています。
 ジェフとしては、ダヴィの話題以上にこちらの方がビックニュースだと思います。
 記事内でも「昇格はおろかプレーオフ進出も危うい成績ながら、続投はすでに決定との情報」と書かれており、驚きを持って取り上げられています。



 もしも今季のチームは攻撃を作れなかったから点取り屋を獲得して補おうという考えだけなのであれば、それは安易ではないかと思います。
 昨年は守備に課題があったものの、ヘディングという大きな武器のあったケンペスもスタメンから外しています。
 今季のペチュニクに関しても守備の課題を組織でサポートするような形は作れていないわけですし、関塚監督は自分で攻守に戦えない選手は使いきれない印象もあります。
 得点力のあるFWを獲得しただけで、現状のチームにおける様々な課題を解決できるとは思えません。


 監督に関しては、今季のすべてが終わってから改めて書こうと思っていますが、はたして本当にそれがジェフのためになるのかどうか。
 ここからの発展・成長が期待できるのかどうか。
 点取り屋のFW獲得を目指すことは一概に悪いことではないとは思いますが、そういった選手の良さを活かし課題を補うチームが作れなければ宝の持ち腐れになりかねないと思います。