富澤「個々の強い思いも試されます」
札幌戦後の会見で、富澤や金井が残り試合に向けて気持ちのこもったコメントを残しています。
富澤にとって次節東京V戦は下部組織から長らく在籍した古巣と、プレーオフ出場権を争う複雑な試合にもなるはずです。
ちなみにペチュニクは「残り3試合ですが」と質問されていますが、スロベニア代表に選出されれば岡山戦には出場できず、ペチュニクにとってのリーグ戦は残り2試合となる可能性があります。
今シーズンも終わりが見えてきましたね。
岐阜戦後にも勇人が「失点後に下を向いてしまった」と悔やんでいますが、試合トータルで見れば82分に失点するまでの出来が悪く、失点後のプレー内容も大きくは変わらなかったように見えました。
勇人としては最後に猛攻を仕掛けて得点を奪いに行く姿勢が必要だったという思いも強かったのかもしれませんが、失点したからといって大きくチーム状況が好転するとも思えず。
逆に失点を境にして挽回するというのも、いかがなものかとも思いますしね。
もちろん「失点して下を向く」ことは良いこととは思えませんが、あくまでも試合を総合的に振り替えるとそこは大きなポイントではなかったようにも思います。
札幌戦でも前線の選手たちは良く走っていたし、最終ラインの選手たちも体を張っていたと思います。
いわゆる"気持ち"は切らさずに、良く戦っていたと言えるのではないでしょうか。
しかし、さすがに"気持ち"だけでは、どうにもならないこともあるということでしょう。
もちろんスポーツですから、精神的な部分も重要になってくる。
しかし、会社や学校などでも同じだと思いますが、それなりの環境が整わなければ集中も出来ないし、気持ちも切れてしまう。
あるいは気持ちだけは頑張ることができたとしても、それが効果的には働かず空回りとなってしまう…。
そして、頑張っても成果が出ない、効果が見えてこない空回り状態となれば、どうしても徐々に気持ちの方も落ちていってしまう部分がある。
そういった可能性というものを、サッカーを見る上でも考慮すべきだと思います。
そう考えると今季の選手たちは、ここまで良く我慢して頑張っている方ではないでしょうか。
長い間、戦術も整備できておらず、チームとしての形が見えてこない中でプレーし続けなければいけなかったわけですからね。
金井が「死ぬ気で戦いたい」と話しているのも、富澤が「全力で力を合わせて戦いたい」と話しているのも、札幌戦が劇的な幕切れだったことが大きいのではないかと思います。
ああいった形での敗戦だったから、試合後のロッカールームでここで気持ちを切らさないようにと、声を掛け合ったのかもしれない。
または残り3試合でプレーオフ出場圏外という成績もあって、改めてここから頑張らなければいけないという決意もあったのかもしれません。
これが結果的に焦りにつながり、自分たちを追い詰める状況となってしまう可能性もあるかもしれません。
しかし、選手たちのコメントを読むと気持ちの面ではまだ切れていないように思いますし、これを機に結束力を高めて残り試合を戦える可能性もあるかもしれない。
現状のチームではそれ以外の部分で期待できるところも少ないですし、そこに最後の望みをかけたいところではないでしょうか。
個人的な意見としては、ここまできたら選手たちには自分のために頑張ってほしい。
これから来季に関する本格的な交渉時期に入る選手も多いのではないかと思いますし、ジェフ残留を望むにせよ、他への移籍を目指すにせよ、最後のアピールが大事になってくるはずです。
苦しいシーズンだったのは応援する側だけでなく、選手も同じだったはずで。
選手それぞれの頑張りが、結果的にチームにとっても良い追い風となれば素晴らしいこと。
ともかく残り3試合、選手たちが思い切って戦うことができれば…という思いが、今一番の願いとも言えるかもしれません。