ホームカンボジア代表戦は3-0で勝利

 埼玉で行われたW杯アジア2次予選日本代表対カンボジア代表戦は、3-0で日本代表の勝利となりました。
 日本テレビの解説は岡田監督で試合前は「監督批判が先行し過ぎているのではないか」といういつもの話をしていましたが、徐々に本音が出てきたのは面白かったですね(笑)
 点が取れない序盤はパスワークに関して工夫がないことを指摘し、点を取った後にクロスからの攻撃ばかりになっていった時も「欧州の大きいDF相手にもこのサッカーをするのか」と話し、速めにボールを縦に出すコンセプトに関しても「どうしても選手の距離感が空いてしまう」と言っていました。
 まぁ、監督の問題ではないということを言いたいのではあるのでしょうが。



 試合に関しては、引き分けに終わったシンガポール代表以上に力の差がはっきりとしていただけに、何とも言いづらい展開ではあったと思います。
 しかし、このレベルのチーム…と言っては失礼ですが、カンボジア代表も守る守備組織に関してはある程度作れていた。
 J2でもそうですが、やはり守ってカウンターというサッカーを構築するのは、さほど難しいことではないのだろうなと思います。
 大変なのは勝たなければいけない立場に立った時に、攻撃を作れるかどうかといったところなのでしょう。


 ハリルホジッチ監督になって早くFWにあてるサッカーを目指してきましたが、アジア相手だと相手が引いてくることもあって、徐々にそれだけではない展開も狙いつつあるのかなと思います。
 しかし、その遅攻おいてのパスワークの遅さが、気になる試合だったのではないでしょうか。
 チームとして崩しの形が出来ていないから、1人1人のボールを持つ時間が長かった。
 個人的に05年のジェフの素早いパスワークを見た後だっただけに、ますますそのように感じてしまったところがあったようにも思います。



 ただ、アギーレ監督時代と比べても、パスワークの意図の明確性というのは、低いものになっている印象です。
 あそこまでかっちりとしたビルドアップを作り上げるべきかどうか…という点においては賛否両論あるのかもしれませんが、1つの方法論は見せていたと思います。
 ハリルホジッチ監督は速い攻撃を掲げてきたこともあって、遅攻面のチーム作りが遅れている面もあるように思わなくもありません。
 今後そこがどれだけ改善するのか…というところではありますが、監督就任当初のサッカーのイメージというのは意外と変わらないもので、今後もベースは現在のサッカーになるということなのではないでしょうか。


 アジアで苦労して試行錯誤をしていると、世界相手への準備が間に合わなくなる…というケースも考えられるのが、悩ましいところでもあると思います。
 アジア予選の突破、世界との戦い、若手の発掘なども含めて、総合的に戦えるチームを作れるかどうかといったところが求められてくるということなのかもしれませんね。