町田「楽しいと感じられるゲーム」
町田も反省がありつつも前向きなコメントをしていて、「選手の距離感が近くてプレーしてて楽しい試合」だったと話しています。
雰囲気は明るい方がいいとは思いますが、しっかりと締めるところは締めてほしいですね。
また「試合の立ち上がりのチャンスで決めきることが大事」とも話していますね。
立ち上がりのチャンスを決めきれないことだけでなく、立ち上がり以降勢いが落ちてしまうことも含めて、悩ましい問題だと思います。
町田というと、どうしても点が取れない問題が気になってしまいます。
もっとも今年は森本もオナイウも得点面では苦戦しているので、町田だけが悪いというわけではないのですが。
ジェフ内での得点ランキングを見ると、ペチュニクの6ゴール、井出の4ゴールに続いて、キム、金井の3ゴールが続いています。
キム、金井はセットプレーで稼いだもので、流れの中での得点においてはチーム全体の課題と言えるでしょう。
これまでの"ジェフの系譜"で考えても、羽生や工藤といった小柄なトップ下の選手は得点力において苦労していた部分がありました。
サイズが小さくフィジカルが弱いと、どうしてもゴール前で競られたときに踏ん張りが効かないし、シュート力にも問題が出てしまう。
身長も低いため、ヘディングでのゴールも狙いにくいといった点があるように思います。
加えて、町田は継続的に動き回る選手だからこそ、最後の精度に課題が出てしまうという部分があるかもしれません。
同じく小柄な選手でも、井出などはゴール前へ仕掛ける時にグッと勢いを増すことが出来ている印象がある。
しかし、町田は常に動いているからこそ、最後のところでもう一歩の馬力が効かないところがあるのかなと思います。
ただ、動き続けることこそが町田の良さでもあるはずですから、そこを変えるというのは難しいのでしょう。
また、チームとして細かな得点パターンが作れていないことも、町田にとっては悩ましいところだと思います。
特に今季のジェフはクロスとセットプレーが武器となっているだけに、町田のような選手にとっては辛いところがあるはずです。
群馬や金沢が組織的に相手の間を取る動きを有効に使っていたのを見ると、チームとして町田の良さを生かせるようなサッカーにはなっていないのではないでしょうか。
もちろんジェフにはチームとして別の狙いがあるとも言えるのでしょうが。
それでも一度はベンチからも外された町田に再びチャンスが回ってきたのは、昨日も話した通り守備面への期待が大きかったのかもしれません。
それと同時に、関塚監督もパスワークを捨てきれていないという部分があるのではないでしょうか。
クロスからのパワーサッカーに振り切るという考えもできると思うのですが、そこまでには至っていないということも言えるのでしょう。
ただ、チーム状況などはあるにしても、町田はプロ入りからここまでリーグ戦43試合に出場しノーゴール。
天皇杯でこそ1ゴールを挙げていますが、それにしてもやはり寂しい数字だと思います。
基本的に得点力は期待すべき選手ではないということで、ある程度割り切って見るべきなのかもしれません。
水を運ぶ選手というとあれかもしれませんが、実際パスワークや守備において潤滑油にはなっていると思います。
しかし、そうであるのなら、ゴールはないにしてもアシストなどお膳立ての面でもっと期待したい。
パスワークを作れる選手であることは十分証明しているわけで、そこからさらにチャンスを演出できる選手になってほしいところではないかと思います。
得点面の課題は大きいものの、自身に合うチームに移籍すれば大いに活躍できそうな選手ではあると思います。
ただ、現状だとなかなか攻撃の形に、はまりきれていないところがあるように思います。
個人的には昔からのジェフのイメージに合った選手といったイメージがあるのでぜひジェフで開花してほしいと思うのですが、そのためにはもう一皮、二皮向けないと厳しいのかもしれませんね。