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パウリーニョの欠場が吉と出るか凶と出るか

 24日の北九州戦で、ジェフは1-3の敗戦。
 順位も4位まで後退しました。
 今週末は3試合ぶりのアウェイゲームで、群馬と対戦となります。



 この試合の注目ポイントは、出場停止でパウリーニョが不在となることでしょう。
 開幕時から攻守において戦術の軸となっていた選手なだけに、欠場による影響はかなり大きくなるものと予想されます。
 代わり誰が出場して、どのような戦い方になるのか…。


 今シーズンのジェフでパウリーニョの穴を埋められそうなタイプを考えると、勇人くらいしかいないのではないかと思います。
 パウリーニョのようなボール奪取能力や自力での展開力などはないものの、運動量豊富に動けて上下にプレーすることができる選手。
 もちろんパウリーニョと全く同じことができるわけではないですが、経験も豊富なためにそつなくこなすことができる選手ではないでしょうか。
 しかし、現在の勇人は負傷中で長く戦列を離脱していますし、怪我が治ったとしてもいきなりのスタメン出場は難しいでしょう。


 
 そうなってくると、候補は非常に少ない。
 もともと今季は山口慶や兵働、ナムなどのボランチ候補が数多く退団し、このポジションで即戦力の補強はパウリーニョくらいですから、ボランチは手薄な状況となっています。
 これまでの流れで考えると、ここまで4試合に選手交代でボランチとして出場し、金沢戦ではSBでスタメン出場した田代が群馬戦のスタメン有力候補ということになるでしょうか。
 

 しかし、現在スタメンでプレーしている健太郎とのコンビとなると、どちらも低い位置に構えてそこからボールを展開する能力に長けたタイプではないかと思います。
 今季は開幕時からチーム全体が前への姿勢を強めているため、2人も前に出ていく動きが増えている印象もありますが、基本的なプレースタイルは中盤のアンカー的な役割と言えるのではないでしょうか。
 そうなるとパウリーニョとは大きく異なるし、2人の動きが被る可能性も出てくるかもしれません。


 そのあたりを考慮して、最近ベンチ入りを果たしている佐藤祥を抜擢するか。
 あるいは鳥栖でもボランチ経験があるという金井をボランチに回して、右SBに北爪を起用するか。
 現状だと、それくらいしか策が考えられない状況ではないかと思います。



 ただ、パウリーニョが不在という時点で、まったく同じ戦い方を目指すのは無理があるとも言えるでしょう。
 それだけパウリーニョの個の力に、依存していた部分は大きいと思います。
 例えばとして、前からのプレスに関しても、パスコースを消してさえいればパウリーニョが潰してくれるだろうという思いがあったからこそ、激しいチェイシングも続けられていたところがあったのではないかと思います。
 あるいはパウリーニョのボール奪取能力があるからこそ、相手がそこを避けることによって他の選手が守りやすい状況になっていた部分もあるでしょう。


 しかし、ここ数試合はそのパウリーニョも、開幕時ほどの"無双状態"といった印象ではありませんでした。
 疲労によるコンディション低下もあって、ボールホルダーに寄せきれずに相手にかわされたり、以前ほどの激しい圧力もかけられない状況だったように思います。
 今振り返ってみると金沢戦で途中から4-1-4-1にしたのも、パウリーニョをアンカーに固定することで前に出ていってその裏を取られる形を避けたかったという意図もあったのかもしれません。


 パウリーニョがかわされた後のフォローもチームとして出来ておらず、パウリーニョがボールを奪いきれなくなったことによって、中盤でのボールの奪いどころが曖昧になってしまった部分もあったように思います。
 そのあたりが、北九州戦での敗戦につながったのではないでしょうか。
 開幕から4月末まではハイプレスでボールを奪う、あるいはロングキックを蹴らせて空中戦に強いキムと大岩で跳ね返すといった形がはまっていましたが、ハイプレスが通用せず地上戦になって中盤の穴を突かれ始めているようにも思います。



 それだけに、パウリーニョが一度ここで欠場する事態となったことは、もしかすると逆にチームに良い変化を与える可能性もあるのかもしれません。
 ここまで全試合フル出場を果たしてきたパウリーニョを休ませることができるのはもちろんのこと、パウリーニョに頼りすぎていた周りの選手の意識を変えることができるかもしれません。
 ちょうど1-3で大敗を喫した直後の試合でもありますし、他の選手たちも思うところは強いはずでしょう。


 対戦相手の群馬は、前節まで3連敗で現在も15位となております。
 しかし、前節は後半アディショナルタイムにゴールを決めて、磐田相手に2-1で勝利を収めています。
 磐田の攻撃に鋭さがなかった印象もありますが、人につく守備で粘り強さを見せ、そこから2列目にあてて他の選手を走らせるカウンターにはキレを感じました。
 ファン・ソンスの守備からのビルドアップやオリベイラのドリブルなど、個人能力も警戒しなければいけないところがあると思います。



 ジェフとしては、1-3で敗れた北九州戦が良い意味でのターニングポイントとなるか。
 それとも悪い意味での象徴的な試合となってしまうのか。
 今後の戦い方が非常に大事だと思いますし、もう一度仕切り直す必要があるのではないかと思います。
 まずは、その初戦となる群馬戦。
 キャプテン・パウリーニョ不在の中で、他の選手たちの奮起に期待したいところですね。