福岡戦では1トップ谷澤、左SHペチュニクをテスト

 話の流れは前後する形となってしまいますが、2-6で敗れたジェフ対福岡のレポートがサッカーダイジェストのサイトにアップされていました。
 今月からJ'sGOALが事実上閉鎖となりましたので、その分今後はサッカーダイジェストあたりが気合を入れてくる可能性もあるのかもしれませんね。
 今までのネット上の流れからしても、サッカーに限らず需要さえあればどこかが潰れても似通ったサイトが出てくるものだったりしますし、サッカーダイジェストのみならずその他のサイトにも頑張ってほしいところではないかと思います。


 BLOGOLAも昨年後半あたりから元気がない印象ですし、ノウハウやコネのあるサッカーダイジェストあたりは狙いどころかもしれませんよね。
 まぁ、サッカーファンにとって今が最も情報収集に気合が入る時期ではないかと思いますし、開幕さえしてしまえば話のネタには困らないのかなとも思うのですが。
 逆にチームによっては出来れば情報を隠したい時期とも言えるのかもしれませんので、需要と供給の折り合いが難しいところなのかもしれませんね。



 福岡戦では大敗しその後の長崎戦では大勝したためチーム状況はまた変わっているのかもしれませんが、サッカーダイジェスト記事では以下のような文章が書かれています。

特に1本目と3本目は完全にゲームを支配された。ミスが多く、中盤で簡単にボールを奪われ、攻撃の形を作れず。最大の武器である左サイドからの崩しもSBの中村太亮が上がる時間を生み出せずに停滞。この日、左サイドハーフでの起用となったネイツ・ペチュニクタッチライン際に張っている時間が長く、中村が上がるスペースを消してしまうなど、周囲との連係不足を感じさせている。
また森本が負傷でリハビリ中のため、谷澤達也が1トップに入ったが、前線で孤軍奮闘するも迫力に欠けた印象は否めず、シーズン中にエース不在となった場合の不安をは拭えない。

 記事ではフォーメーションも記載されているのですが、スタートでは意外にも1トップに谷澤、左サイドにペチュニクが起用されたようです。


 福岡戦の時期は森本負傷中もあって、森本不在時のテストをしていたという意味合いもあるのでしょうか。
 1トップ谷澤は鈴木監督の1年目にもケンペス負傷時に実施され、谷澤が流動的に動いて0トップのようなサッカーになりつつも、しっかりと谷澤が足元でためるところはためられて、可能性を感じるものになっていた印象です。
 今回も「迫力に欠けた」とも書かれていますが「前線で孤軍奮闘」ということで、それなりに良い面もあったということでしょうか。


 しかし、昨年のチーム状況から考えると「1トップ谷澤」の効果よりも、「左SHから谷澤がいなくなる」ことの方が気になる部分ではないかと思います。
 実際、「最大の武器である左サイドからの崩しもSBの中村太亮が上がる時間を生み出せずに停滞」という文章は想像に難しくないもので、谷澤が左サイド前方でためを作れるからこそ中村を活かせられるという面は極めて大きいものだと思います。
 だからこそ、谷澤不在時のテストとして、ペチュニクを左SHで試したという可能性もあるかもしれません。
 けれども、そのテストは少なくとも福岡戦の時点では、失敗に終わったということなのでしょうか。



 しかし、一方でペチュニクに関しては今のところ活躍したという話は聞こえておらず、ペチュニクの起用法を迷っている結果こういったフォーメーションになった可能性もあるのかもしれませんね。
 単純にペチュニクのコンディションが上がってこない、周囲との連携にまだ不備があるというだけならそこまで不安視することはないと思うのですが、もし日本のサッカーにはフィットしにくい選手ということになればジェフにとっては非常に痛いですね。
 今オフの攻撃陣の動向を思い返すとケンペス、大塚、幸野、ナム、戸島が抜けて、ペチュニク、水野、鈴木隆行を獲得したわけで、ペチュニクが大いに活躍できるかどうかでプラスかマイナスか分かれてくるのではないでしょうか。
 ペチュニクにとってのベストフォームはわかりませんが、見た目の印象だと若干絞り切れていないのかなという印象もなくはなかったので、ここから調子を上げていくことを期待したいところです。


 福岡戦では1トップに鈴木を起用したようなので、1トップ谷澤は結局難しいという結論に至ったのでしょうか。
 しかし、今までのところ主力組では、オナイウを1トップであまり試していないのかなとった印象です。
 昨年終盤には出番がなくなってしまいましたし2列目での起用も多いようなので、一時期ほど前線での評価は高くないのかもしれませんね。



 以前にも話した通り、確かに関塚監督が就任した途中からパスをつなぐ意識が高まっていった印象ですので、そうなってくると1トップオナイウは難しいところがあるのかもしれません。
 天皇杯準々決勝でもオナイウはスタメン出場しましたが戸島との2トップ気味でしたし、あのサッカーの流れを続けるのであれば1トップにはポストプレーを求められる面が大きくなるということでしょうか。
 だから、外国籍枠もゴリゴリと仕掛けて点を取れるストライカーではなかったということなのかもしれません。


 鈴木隆行の補強も、やはり関塚監督の意向が強かったようです。

関塚隆監督のオーダーという部分もあったし、厳しさや自主トレーニングの取り組み方などを若い選手に伝えてほしいという想いもあった」(斉藤和夫テクニカルダイレクタ―)(サッカーダイジェスト

 「関塚隆監督のオーダー」ということですからこれだけではわかりませんが、一方で報知などには鹿島での縁で鈴木隆行が練習参加したという話もでていますので、直接的に関塚監督が望んだ選手だった可能性もあるように思います。
 しかし、そのように考えていくとますます戸島はジェフに残ればチャンスだったようにも思うのですが、総合的に足りないと判断されたのか、本人の希望もあったのでしょうか。



 ともかく、徐々にではありますが、情報は集まりつつありますね。
 これらをベースにどこがあっていて、どこが間違っているのか。
 あるいはどこが昨年から変わったのかといった部分を擦り合わせていきながら、チームを見ていきたいところです。


 やはり現時点で気になるのは、ペチュニクでしょうか。
 福岡戦でも右SHだったという話もあるようですが、そうなると本番では中盤中央はどうなるのか…。
 最終ラインも気にはなりますが選手の人選でいうと選択肢は限られているので、その中で頑張るしかないのだろうなと思います。