竹内名古屋に復帰か 小倉コーチの加入も

竹内、グラ復帰へ中日スポーツ


 竹内のジェフ退団は今季の状況などを考えれば、予想通りといえるのではないでしょうか。
 しかし、移籍先がJ1の名古屋となれば少々意外でしたね。
 中日スポーツが報じている上に「獲得することが確実」と書かれているとなると、これはもう決まりと見ていいのではないかと思います。



 確かに名古屋はクラブライセンス制度に合わせて、前回のオフで大幅にメンバーが変わっています。
 CBには闘莉王がいるものの、それ以外では大武、牟田など若手選手が多い。
 右SBも本来はFWである矢野がプレーしていることなどを考えると、DFラインの選手層に厚みが欲しいところなのかもしれません。


 竹内なら経験も豊富ですし、複数のポジションが出来るという点も含めて、計算がしやすい選手といえるのかもしれません。
 加えて勝手知ったる名古屋への復帰となるわけですし、西野監督が好みそうな高さのあるDFでもあるとも言えるのかもしれません。
 ただ、現在の竹内がどこまでJ1でやれるかどうか…という部分は、ちょっとわからないところもあるかなとも思わなくもないですが…。
 もちろん、名古屋移籍となれば本人にとってもビッグチャンスであるのは間違いないでしょうし、ぜひJ1で頑張ってほしいとは思います。



 一方のジェフとしては、世代交代を本格的に進めたいところでしょう。
 監督をころころ変えるも結局成績は大きく変わらず、根本的な改革が求められている状況だと思います。
 世代交代を目指すジェフと戦力の厚みを作りたい名古屋とで、両者の利害は一致したとも言えるのかもしれません。
 といっても、移籍金などは発生しないかもしれませんが。


 山口智の契約満了を発表したジェフですが、それ以外の選手はまだどうなるかわかっていません。
 ベテランでも1,2人、若手も数人は契約満了になるのでは…と思っているのですが、このまま契約満了者の発表はなく移籍先などが決まったらその都度発表し、そうでなければ移籍リストなどで知ることになるのでしょうか。
 原則として契約満了となった選手は12月末には移籍リストに入るはずですが、本人の希望があれば掲載されないことになります。



 しかし、明日16日には瑞穂でトライアウトが行われます。
 今年のトライアウトは2回に分けて行われ、すでに一度目のトライアウトは終わっています。
 一度目のトライアウトはシーズンが早めに終わったJ2の選手が参加となりましたが、まだJ1昇格プレーオフが残っていたのでジェフからは2回目のトライアウトに参加となるはずです。


 今年もトライアウトや移籍リストで、契約満了選手が判明することになるのでしょうか。
 これに関してジェフのフロントは交渉などの影響を考えて発表しないという説明をしていたことがありますが、他クラブは公表していますし以前は契約満了者を発表していました。
 まぁ、まだトライアウトまで1日あるわけで、その間に発表される可能性もありえるのかもしれません。
 プレーオフから1週間たって週末を挟んで今日発表という流れなのかもしれませんし、心の準備はしておくべきかなと思います。



千葉、悲願のJ1復帰にロンドン五輪スタッフ集結へスポニチ

同五輪で関塚隆監督(54)が率いたU―23日本代表チームでヘッドコーチを務めた小倉勉氏(48)とフィジカルコーチだった里内猛氏(57)の入閣が決定的となったもので、悲願のJ1復帰を目指す新戦力としてロンドン五輪の予選や本大会でともに戦った選手を獲得する案も浮上。クラブ関係者によると、すでに獲得を打診した選手もいるという。

 小倉コーチの加入も、予想の範疇ではあったのではないかと思います。
 長らくJFAのスタッフを務めていた小倉コーチは、2006年オシム監督がフル代表監督に就任したことで代表コーチに就任。
 オシム監督が病に倒れた後もコーチを続け、南アフリカW杯まで代表のコーチをしていました。
 その後、ロンドン五輪チームのコーチとなり、関塚監督とはそこで共に働いていることになります。
 

 ロンドン五輪後の2012年には、大宮のコーチに。
 鈴木監督の跡を継いだベルデニック監督と共に躍進を遂げますが、翌年8月に成績不振でベルデニック監督を解雇。
 テクニカルディレクターも兼任していた小倉コーチが監督に就任し、大きな騒動となりました。
 13年末に大宮を退団すると、14年にはユース代表のコーチとして共に戦っていた城福監督の率いる甲府のコーチに就任することになります。
 しかし、城福監督は今年で甲府を退団することとなり、それにあわせて小倉コーチもクラブを離れることが発表になっていました。



 古くからのジェフサポからすれば、五輪スタッフとしての小倉コーチを獲得するというよりも長らくジェフでスタッフを務めていた小倉コーチが、ようやく帰ってくるという印象の方が強いのではないでしょうか。
 小倉コーチは92年から06年までジェフで働いていましたし、大宮退団後もジェフに復帰するのかな?と思ったこともありました。


 しかし、ここ数年のジェフはコーチングスタッフの補強に、あまり力を入れていない印象がありました。
 昨年などは鈴木監督と江尻コーチの2人で頑張っていた印象がありますし、人数が足りない時はユースコーチからも人をまわしていることがあったという話も耳にしました。
 それだけコーチングスタッフにはお金をまわしたくないのかなと思っていました。


 けれども、今オフは若い武藤コーチと大塚コーチの退団がすでに決定。
 代わりに加入する小倉コーチ、里内コーチはそれなりに実績のある方ですから費用もそれだけ掛かるでしょうし、少々意外な印象もあります。
 それだけ退団するベテラン選手が、強化予算を圧迫していたのでしょうか。
 今年も入場料収入は厳しかったでしょうし、スポンサーの確保も決してうまくはいっていないように思うのですが。



 考え方によっては、ようやくまともな体制で戦えることになるともいえるのかもしれません。
 とはいえ。

どうすれば昇格できるのか――。そんな苦境にクラブが白羽の矢を立てたのが、ロンドン五輪で関塚監督とタッグを組んだ小倉、里内両コーチだった。

 スポニチはこんな書き方をしていますが、コーチングスタッフが強化されたとしても、それで根本的な問題が解決されるとは思えません。
 もしそんなことで「クラブが変われる」と思っているのであれば甘すぎると思いますし、ここ数年の反省を活かせていないことになると思います。


 どんなクラブを作りたいのか、将来のビジョンを真剣に考え、それに合わせた体勢を整え、選手の補強をしていかなければいけない。
 そういった一本筋の通ったクラブづくりをしていかなければ行けないはずで、小手先の対応だけでは本当の意味での変化は生まれないでしょう。
 根元の部分からクラブが本当の意味で変われるかどうか。
 そこを問われるオフになるのかもしれません。