ベッテルの退団発表、ビアンキの事故などが起こった日本GP

 様々なことが起こってしまった日本GP。
 土曜日の時点で一番の話題は、昨年まで4年連続チャンピオンを獲得してきたレッドブルセバスチャン・ベッテルの退団でした。
 昨年まで圧倒的な速さを見せていたベッテルですが、レギュレーションの変更もあって今季は苦戦。
 今季からチームメイトとなったダニエル・リチャルドにも先を越され、厳しい立場に陥っていました。
 それだけに移籍の可能性は十分考えられるものでした。


 一方で現役NO.1ドライバーとも評されるフェラーリフェルナンド・アロンソも、チームの不振もあってなかなか大きな結果が残せない状況にいます。
 また、マクラーレンも今季はチームが大不振に落ちっていました。
 そこでマクラーレンは来季浮上のためにもアロンソを獲得し、フェラーリベッテルを補強する玉付き移籍が行われるのではないかと噂されていました。
 4年連続チャンピオンのベッテルも名門フェラーリの再建となれば新たなモチベーションで挑めるだろうし、ベテランのアロンソとしては来季ホンダエンジンを搭載するマクラーレンの変化に期待したいと…。


 そして、ホンダの地元である日本でアロンソマクラーレン移籍が発表されるのではないかと思われていたのですが、発表されたのはベッテルの方。
 しかも、フェラーリが確実視されていますが、移籍先は発表されずに終わりました。
 実際に発表は慌ただしいものだったという話もあり、ベッテル主導でフェラーリ移籍が進んだとも言われています。
 アロンソは再来年のメルセデス移籍を狙うという噂もあるようで、1年契約をマクラーレンが拒んだという噂も出ているようで、そのためにベッテルの移籍先も発表されなかったのでしょうか。


 ベッテルの退団が決まったレッドブルは、姉妹チームのトロ・ロッソからダニエル・クビアトの昇格を決定。
 まだ20歳の若いドライバーですが才能は充分に見せており、トロ・ロッソは才能を見出したという意味でまた勝ちをあげたと言えるのかもしれません。
 ただ、チャンピオンを狙うとなると、リチャルドとクビアトの若いコンビでうまくいくのかどうかは疑問も残るかもしれませんが…。




 レースの方は台風の影響もあって日曜はウェットコンディション。
 セーフティーカースタートとなりましたが、わずか2周で赤旗中断となりました。
 その後、雨は落ち着いてきて、レース再開。
 ここでもメルセデス対決となりましたが、29周にポールポジションニコ・ロズベルグを2番手につけたルイス・ハミルトンがパス、そのままラップをリードします。
 3位以下では雨が降って空力面が重要となったために、レッドブルが好調。
 ベッテルとリカルドがウィリアムズの2台を抜き去って、それぞれ3位、4位に付けました。
 5位にはマクラーレンジェンソン・バトン
 早め早めのタイヤ選択が成功してのこの順位ということで、さすが雨に強いバトンといったところでしょうか。


 そして、起こってしまった例の事故、
 40周目にザウバーエイドリアン・スーティルが、ダンロップコーナーのアウト側でコースオフしマシンを止めることに。
 ダブルイエローフラッグが出ていたそうなのですが、その1周後にマルシャのジュール・ビアンキが同じ個所でスーティルのマシンを片付けていたクレーン車下部に頭から突っ込む形でクラッシュ。
 その際、200kmものスピードが出ていたとのことで、そのまま救急車で運ばれました。
 レースはその事故があったために赤旗
 予定周回の75%を経過していたこともあって、そのままレース終了となりました。



 病院で手術を受けたビアンキは現在も危機的状況にあるようで、正式な続報はまだ出ていません。
 事故に関しては様々な意見がありますが、それに関してはまた日を改めて。
 今週末には連戦で初開催のロシアGPが開催されることになりますが、なかなか気持ちは切り替えにくいものがありますね…。
 ともかく、今はビアンキの回復を祈りたいところです。