スタメン出場した町田が先制点をアシスト
岐阜戦でようやくスタメン出場となった町田が、谷澤の先制点をアシストしました。
最終ラインにいた山口慶から出たボールに反応してDFラインの裏に飛び出し、中央の谷澤に合わせた形でした。
町田の飛び出すタイミングも良かったですが、慶の裏へのボールも良かったですね。
町田はアシストを決めたシーン以外でも、積極的に裏への飛び出しを見せていました。
大塚がスタメンを外れ始めた8月途中あたりから、前線にトップ下タイプの選手を起用するのであれば、町田の方があっているのかなぁと思っていました。
大塚はチームとしてパスワークが作れている状況の中で、バイタルエリアなどでうまくボールをもらって、スルーパスを狙うのが得意な選手。
しかし、今のジェフはそのパスワークがチームとしてスムーズにできていないので、大塚がなかなか活きる状況にはならず、ポジションを失ってしまったと。
一方の町田は、自ら動いてボールを引き出したり、パスを受ける動きをすることで、パスワークを作れるタイプの選手。
だから、今のチームには町田の方があっているのかなと思っていました。
どちらの選手が優れているかというのではなく、どちらの選手が今のチームに適しているかということですね。
さらに言うと幸野はまだ出場時間が短いですが、井出や谷澤のような単独ドリブルで打開できる選手として、期待されていた部分があったのでしょうか。
ただ、サイドならともかく、トップ下の選手に良い形で前を向かせられる展開がチームとしてくれていないので、幸野の仕掛けも機能せずに終わったということなのかもしれません。
ただ、ここ数試合の町田のプレーを見ると、町田もうまくいくかどうかわからないように思っていました。
岐阜戦でもそうでしたが、守備時こそトップ下の位置にいた町田ですが、攻撃時はまるでFWのように高い位置でプレーすることが多い。
あるいは本人も「サイドに行く形が多くなってしまった」と話しているように中盤でもサイドでプレーすることが多く、中盤中央でプレーすることが多かった印象です。
関塚監督としては、トップ下というよりはFW的な役割を町田に期待している部分がるのかもしれません。
FWの片方がサイドで受ける形が多いのはオナイウなどを見てもわかりますし、そもそもトップ下を活かす攻撃というのは作れていないのが現状。
町田を裏に飛び出せるFWとして、考えているところがあるのかなとも思わなくもありません。
ただ、昨年からの町田を見ていると、あまり前のめりになってプレーする試合ではうまく機能しないことが多い。
フィジカル面では課題がありサイズも小さい町田は、ゴールまでのプレーばかりになるとどうしてもボールを触る機会が減ってしまい、試合から消えてしまう…と。
ラストプレーの質に関して課題が見られたのも、相手の圧力がかかっている状態でのプレーの質において、もう1つ強さを見せられないという問題があったと思います。
しかし、岐阜戦では特に前半、岐阜の最終ラインがどんどん前に出てきてくれたので、裏に飛び出す町田の良さが存分に出る展開になったと。
ヘニキとマッチアップしてスピードで相手を翻弄することが出来ていたし、結果的に接触プレーも少なくて済んだ。
ただ、岐阜の最終ラインが落ち着き無理にラインをあげなくなった後半は、やはりそこまで目立たなかったようにも思いますし、相手に裏のスペースがない状況で前線の町田があそこまで機能するかどうかは、まだわからない状況だと思います。
今シーズンは開幕時から大きな期待をされており、チャンスも十分にあったものの、波に乗り切れなかった町田。
町田のブレーキが、チーム全体に与えた影響も大きかったと思います。
今は確実にコンディションが良さそうに見えますし、ここ数試合は天皇杯も含めて結果も残しています。
昨年も今頃に調子を上げて来ましたし、得意な季節ということになるのでしょうか。
ただ、フルシーズン戦えるようになってもらわないと、クラブとしては困るところですが…。
ともかく、まずはこの勢いを今シーズンラストまで続けられるかどうか。
まだこのポジションは流動的な部分があると思いますし、町田がポジションを確固たるものにするためには、どんな状況・どんな相手であっても効果的なプレーができるようにしていかないといけませんね。