井出「2失点目は自分のマークに決められてしまったので」

 ジェフ公式サイトより。
 CKから三平にヘディングでやられてしまったシーンですね。
 スカパーの実況では確かキムが競り負けたという話をしていましたが、実際には井出のマークでした。
 キムはバヤリッツァのマークでしたが、バヤリッツァがボールのこない方向に走っていたため、マークをあえて外す形で前方のカバーをした形だと思います。


 そもそもとして、三平のマークが井出で良かったのかどうか、悩むところですね。
 確かにあの時点で京都には大黒、ドウグラスバヤリッツァ、酒井と高さのある選手がいました。
 しかし、三平はこの日は右サイドだったものの、本来は1トップもこなせて、空中戦に強みのある選手。
 井出も栃木戦ではセットプレーからヘディングでゴールを決めたとはいえ、あくまでも接触プレーを避けてするするとスペースに飛び込んでいったものであり、純粋な競り合いには強くないでしょう。
 工藤から三平に変わったため、そのままのマークで戦っていたのかもしれませんが、ミスマッチだったようにも思わなくもありません。
 もっともジェフはこの時点でオナイウに変えて町田を投入しており、あまり高さのある選手が他にいなかったという問題もあったわけですが…。


 難しい相手だったとはいえ、井出は背後を付かれてマークを失いかけていたようにも思いますし、もう少しうまく競り合ってほしかったところではあります。
 このあたりは今後に生かしてほしいところではないでしょうか。
 守備に関してはセットプレーだけでなく、通常時のディフェンスにおいてもサイドの穴が目立ち始めていますから、改善すべき部分は多いように思います。



 一方で後半39分には、逆にCKから井出がミドルシュートを決めています。
 後半36分のキムのゴールもFKの流れからの得点ですし、この日もセットプレーからのゴールが多い試合となりました。
 3ゴール上げたことになりますが、流れの中での得点を増やすという課題はいまだに残っていると言えるのではないでしょうか。



 ジェフの公式サイトを見ると、井出も楽しくやれていると話しているし、前向きなコメントが多いような印象があります。
 一方でJ'sGOALの谷澤のコメントを見ると、だいぶ気持ちが沈んでいるようにも感じます。
 谷澤自身はここ数試合よりは動けていた印象でしたし、やはりスペースがある方が活きる選手なのだろうなぁと思います。
 それだけに結果が残せず、悔しい思いもあったのかもしれません。


 井出はまだ前向きにやれているようですね。
 ここ数試合大きく崩れることはないものの、以前ほどのキレは見られない印象があるのですが、この試合でもゴールを決められたということも大きいのかもしれませんし、若い選手なだけにスタメンで出場し続けられている部分も重要なのかもしれません。
 前向きにやれている状況で、もう一度調子を上げられるかどうかが重要な気もします。



 京都戦では、試合途中からボランチで出場。
 練習では町田やナムなどのボランチも試したようですが、兵働の代わりとなるボランチの位置からラストパスを出せる選手が見つからず、応急処置的に井出をボランチで使わざるを得なかったのかなと思います。
 本来は高い位置での仕掛けに良さがある選手だと思うのですが、高い位置で仕掛ける形もなかなか作れていないのが現状ですしね。
 その結果、関塚監督のサッカーだとラストパサーが低い位置になるということなのでしょう。


 これを今後もやっていくのか。
 試合途中から山中などのアタッカーを2列目から走らせて、兵働を休ませる面も含めて井出を下げるといった形で、あくまでもオプション的な起用なのか。
 結局3ボランチや3バックもやらなくなって、当初の4-4-2に戻った経緯がありますし、今後の起用法も気になるところです。