岡本「監督がどうこうというより僕は選手だと思う」

 明日は松本山雅戦ですが、メモもかねてまずはこれまでに出ているニュースを取り上げていきたいと思います。

斉藤和夫テクニカルダイレクターは「我々はJ1に行かなければならないのに、何年も(チャンスを)逃している。(首位の)湘南はいいとして、2位との勝ち点差『10』が目安だった」と解任理由を説明した。(日刊

 2位との勝点差が目安、ノルマだったということでしょうか。
 しかし、2位との勝点差という点で捉えるとなると、例えば同じ勝点差でもシーズン序盤とシーズン終盤では、大きく価値が違ってきますね。
 序盤なら巻き返しも可能なはずで、どのタイミングでの目安だったのか。
 先日も述べたとおり昨年も現段階で2位とは勝点9差がついていましたし、目安という意味では微妙なラインな気もしなくもありません。
 また、誰が設定したノルマだったのかなども、この記事ではわからないですね。


そういえば自分でもすっかり忘れていましたが、京都戦直前に継続することの意味を話していたばかりだったんですよね…。
 ある意味タイムリーだったのでしょうか。
 もちろん今年の京都のように、監督が全くチームにあわなかった場合などはまた別の話になりますが。



 一方で、こちらは明るいニュースと言えるでしょう。

選手たちにとっても驚きの決断だったようだが、誰もが大きな責任を感じていることは共通している。「(鈴木監督は)わりと自由をくれる監督だったし、その中で自分たちがどうしていこうという話もしていた。監督がどうこうというより、僕は選手だと思う。力不足だなと」と悔やんだ岡本昌弘を筆頭に、「選手の責任」を強調する声が目立った。(BLOGOLA

 選手たちがしっかりと自分たちのプレーを反省していることは、頼もしく感じるところです。
 同じくBLOGOLAの別記事によると、25日に選手全員で食事会を開催した模様です。

監督交代という突然の逆境に対して、選手たちもチームのムードをポジティブにしていくために策を尽くしている。25日の練習後は、主将の山口慶と副将の大岩一貴が音頭を取って選手全員で食事会を開催。「(28日の松本戦で)山雅に勝ちに行こうという雰囲気は出ているし、それを確認する上でも今日はみんなで行く。そこで一回、一つになれたらなと思う」と、大岩はその狙いを語る。

 選手たちのこういった自主性の感じる姿勢は今後1人1人の選手が成長していく上でも重要だと思いますし、これからも大事にしていってほしいと思います。



 明日ジェフ対松本山雅戦が行われます。
 斎藤代行監督は三菱養和時代の評判が非常によく、そこは楽しみな面もあります。
 一方で斉藤監督・江尻コーチとなると、江尻監督・斎藤コーチ時代は結果的に失敗に終わったわけで、そういった意味では不安もなくはないでしょう。
 加えて、次の試合まで時間がないですから、どれだけの準備ができるかどうか。


 例えばクゼ監督から沢入監督代行の時は、完全にチームが崩壊していてベースとなる部分が出来ていない状況での交代でした。
 そのため4-4-2で守備ブロックから作って、本来CBの斉藤大輔をアンカーに据えるなどして、まずはベースとなる守備組織を構築し直し、状況の改善に成功しました。
 けれども、今回の場合はあの頃のような崩壊状態ではないわけですから、悩ましいですね。


 様々な媒体でのコメントなどを見ていくと、あくまでも斉藤代行監督は暫定的なもので基本的には現状維持にアクセントをつける程度で、次期監督招聘を待つということになりそうです。
 監督が変わって、現状維持というのもどこかおかしな話な気がしますが…(笑)
 ただ、待つといっても基本的には斉藤TDが次期監督を探すことになるのではないかと思いますから、こちらへの影響も心配されます。
 ドワイト監督の後に神戸前TDが代行監督を務めた時はシーズン終盤で、次期監督は翌シーズンからでしたから良かったものの今回は斉藤TDが代行監督を務めなが、次期監督も探さなければいけない…ということになるのかもしれません。
 あるいは、唐井さんなど他の誰かが次期監督と交渉するのか…。
 もうすぐ夏の移籍ウインドウも開きますし、動きがあるのであればそちらも懸念されるところではないでしょうか。



 基本的には現状維持だとしても、選手の起用法には多少の色が出るかもしれません。
 例えば町田などは斉藤TDがスカウト時代に口説き落とした選手ですし、以前斉藤TDが重要だと話していた「継続的にプレーし続けられる選手」であり、斉藤TDの期待する選手の1人なのではないでしょうか。
 ただし、町田へは鈴木前監督も期待を抱いていたはずで、実際シーズン序盤は十分なチャンスがあったものの技術面などの課題が浮き彫りになってしまったわけですから、町田としては同じ状況にならないようにしなければいけません。


 また斎藤代行監督は常に先手を取ることと話しているそうなので、出足の早さに特徴がある森本あたりにも出場機会があるのかもしれませんが、森本もジェフに加入してからは得点力の面において物足りなく感じる部分があります。
 他の選手たちも同様にチャンスは巡ってくるかもしれませんが、昨年に続いて今季もジェフはこれまで多くの選手を使ってきたわけですし、それぞれが自分の課題を乗り越えることが何よりも求められるところなのではないかと思います。



 対戦する松本山雅は、監督交代後の初戦としてはいやらしい相手ですね…(笑)
 今季の松本は田中隼磨岩間雄大大久保裕樹など、運動量やフィジカルの強い選手を補強。
 サッカーも早いタイミングでのクロスやセットプレーなどに重点を置いた戦い方をしてきており、よりパワー系のサッカーをしてきている印象があります。


 昨年までのジェフは、そういったチームを苦手としてきた印象があります。
 今年も最近では北九州戦や福岡戦にも敗れてしまいましたが、それでも昨年ほど完敗といった印象はなく、引かれた相手にもあと一歩というところまでは来ていたように思っていました。
 もちろん、そのあと一歩が大事というところもあるでしょう。
 けれども、そこは個々の能力が大事になってくるのではないかとも思っていたところだったのですが…。



 監督が変わってそのあたりの課題がどう変わるのか…と言いたいところなのですが、あくまでも斉藤代行監督は一時的な引き継ぎということですので、明日の試合の捉え方は難しいところがあります。
 しかし、先ほど紹介した選手の話などを聞くと、選手たちはしっかりと現状を反省した上で、もう一度頑張ろうとしている様子です。
 今はそれが非常に逞しく感じますし、どこか救われた気持ちもあります。
 そういった選手たちの思いに希望を見出して、今後も応援していきたいところではないかと思います。



 次回の更新は未定ということで。