メルセデスの連勝を止めたリチャルド
ようやくメルセデスの連勝がストップしました。
連勝を止めたのは、レッドブルのダニエル・リチャルド。
リチャルドはレッドブルの若手育成プログラム出身のドライバー。
2009年のイギリスF3チャンピオンで、まだ24歳ですが若くしてレッドブルのマシンをテストドライブし、好タイムを叩き出したことが話題になりました。
2011年にはHRTからレギュラードライバーとしてF1にデビュー。
翌年にはレッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソに移籍します。
そして、今年からチャンピオンチームであるレッドブルに昇格しました。
しかし、2年間トロ・ロッソでのパフォーマンスは無難なレベルで、表彰台にも上っていないドライバーがチャンピオンチームに昇格するのはどうなのか…といった声も上がりました。
当初はチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルの相方として、性格的も温厚なリチャルドが選ばれたのではないか。
また、レッドブルの育成プログラムが成功であるということを内外に証明するために、昇格させたのではないかといった見方もありました。
けれども、シーズンが始まってみると、リチャルドは安定して素晴らしいスピードを見せつけました。
チームメイトのベッテルにはトラブルが続いたこともあって、マシンの問題があるのではないかとも見られていました。
けれども、ここカナダに来てついに優勝。
ベッテルを3位に従えての素晴らしいレースで、自身の実力を証明したことになります。
ベッテルも決して悪い走りではなかったと思うのですけど、リチャルドによるレース終盤に2台抜いての初優勝は力強いものを感じました。
これでよりこの2人のチームメイト争いが楽しくなりますね。
チャンピオンシップを独走するメルセデスは、ここにきてまさかのマシントラブルが発生。
レース中盤に両マシンにエンジントラブルが同時に発生するという、驚きの展開でした。
精密に作られているからこそ、同じタイミングで両マシンにトラブルが出たということなのかもしれませんが、ここ数年はF1全体でマシントラブルが減少傾向にあり、その中でも今季のメルセデスは信頼性が高かったですからね。
そのうえでルイス・ハミルトンはブレーキトラブルでリタイア。
ニコ・ロズベルグは何とか2位フィニッシュという結果でした。
今では珍しくなっているストレートが長いストップ&ゴーサーキットだからこそ、エンジンやブレーキにいつも以上の負荷がかかったということなのでしょうか。
レース自体も珍しいレイアウトだからこそ、面白くなったところがあるように思います。
小林可夢偉は2コーナーでスピンする前から、リアサスペンションがおかしかったとのこと。
何か変な回り方でしたからね。
ライバルのマルシャに差を付けられているだけでなく、信頼性の問題も出ている。
しかも、レース中にトラックロッドが破損するなどおかしな問題が発生していますし、チームの士気も落ちているんでしょうか。
ちょっとこれはもうドライバーだけでは、どうしようもないレベルになってきてしまいましたね…。