米倉の脳震盪は「なんともない」とのこと

鈴木淳監督「米倉は脳震盪で、今、ちょっと聞いたところでは病院に行って検査をして、なんともないということです」(J's GOAL

 水戸戦の前半途中に頭を痛め後半スタートと同時に交代をした米倉の症状ですが、病院で検査を行ったけれども何ともなかったとのことです。
 痛めた場所が場所だけに心配されましたが、一安心ですね。


 監督もこの後でおっしゃっているように、米倉の不在もあって後半苦しんだ部分もあったように思います。
 米倉の攻撃参加によって、「向こうのディフェンスもかなり引き気味になる」とのことです。


 代わりに入った大岩は急遽起用された上、久しぶりの右SB起用にもかかわらず、よく頑張っていたと思います。
 攻撃面での積極性などにおいてはさすがに敵わないですけど、その分しっかりと中央に絞っての守備をこなしていたと思います。
 攻撃でも前に出ていったタイミングでは、可能性を感じた部分がありました。
 ただ、それでも米倉ほどの攻撃での存在感を出せる選手というのは今のチームでは他にいないと思いますから、米倉が不在ということになるとどうしても攻撃のダイナミック性だとか、アクセント作りといったところでは物足りなさが出てしまうのかなと…。



 また、米倉が交代してしまったことで、その後の采配も難しくなった部分はあったように思います。
 63分には兵働に代わって田中が投入されましたが、これに関しては予想通りの流れではあります。


 そうなると残るカードは1枚。
 高橋と健太郎がイエローカードを受けていたため、そこへの不安もあったはずです。
 こうなってくるから、90分持たない選手というのはスタメンで起用しにくいところがあると思うのですよね…。



 84分に切られた最後のカードに関しては、鈴木監督がこのように説明しています。

「左右のところの守備をどうするかということを考えて、それと田中佑昌を前に持っていきたいというのがもう1つのところでありました。それで、セットプレーのところがあるのでケンペスの高さは必要だし、ああいう状況で長いボールが入ってくるので競ってもらわなくちゃいけないので、それで谷澤とおっしゃるように大塚のどちらかというふうに考えたんですけども、やっぱりサイドの守備は谷澤のほうが慣れているということで。」

 勇人を投入したところで、谷澤が疲れていたように見えたが、なぜ大塚と変えたのかという質問に対して。
 まず左右の守備…特にジェフから見て右サイドからは、どんどんクロスを上げられる状況になってしまっていたので、クロスの出所を抑えたかったということだと思います。
 そこで勇人を右サイドで起用して、守備の安定化を図ると。
 この交代はかなりうまくいっていたと思います。
 さすが勇人といった感じでした。


 加えて、田中を前に出したかったため、大塚と勇人を変えたとのことでした。
 ジェフ公式サイトによると大塚本人もケンペスとの距離感に関して、前半はうまくいっていたけれど「後半は距離ができてしまった」と話していたようです。
 後半攻め込まれ続けて攻撃に転じられなかった理由の1つに、ボールを奪えても前線でタメが作れなかったという部分があったと思います。
 それはケンペス個人の課題もあるのでしょうけど、サポートも確かに少なかった。
 そこで運動量豊富な田中を前に出したかったということなんでしょうね。


 そのケンペス交代も考えられましたけれども、セットプレーの守備要員として残しておきたかったと。
 このあたりは、ベンチに他に高さのある選手がいない問題も絡んできそうですね。
 そうでなくても、高さのある選手が多いメンバーではないですし…。


 そうなってくると谷澤を左サイドにそのまま置くか、谷澤を下げて大塚を左サイドに回すか…ということになりますけど、「サイドになれている」ということで大塚を下げて谷澤を残したと。
 これに関してはそちらの方が自然な気がしますね。



 本来ならばもう1人、2人変えたかったところなのかもしれませんけど、ルールもあるし仕方がないですね(笑)
 最後の交代の経緯に関してのお話は、かなり詳細な内容を聞くことが出来てなかなか面白いところだと思います。