佐藤琢磨、インディーカーで日本人初優勝
ついに、ついにやってくれましたね…。
IRL第3戦ロングビーチ市街地コースで、佐藤琢磨がIRL日本人初優勝を達成しました。
おめでとうございます!
IRLに参戦して今年で4年目。
なかなか優勝までは時間がかかりましたけど、昨年は2位表彰台に登り、今年も好調なスタートを切っており、決して偶然ではない、実力での勝利だと思います。
琢磨としてはF3時代以来の勝利となるはずです。
ここまで本当に長かった。
ジャッキー・スチュワートやネルソン・ピケ、アイルトン・セナやミカ・ハッキネンなどを育てた、F1での登竜門といわれるイギリスF3で日本人初優勝を果たした佐藤琢磨。
それまでの日本人F1ドライバーといえばスポンサー付きドライバーが多く実力はもう1つと言われることが多かったと思うのですが、ようやく世界でも戦える本物の日本人F1ドライバーが誕生したと期待していました。
しかし、決して佐藤琢磨のF1での成績は芳しくはなかった。
デビューイヤーとなったジョーダンではジャンカルロ・フィジケラに負け続けていましたし、2004年は日本人二人目となるF1での3位表彰台に登りますがミスも目立ち、翌年はBARホンダのマネジメントの問題も重なって散々な結果でした。
そして、その年限りでBARホンダから退団。
チームメイトが後のチャンピオンであるジェイソン・バトンだったとはいえ、2年連続で大きな差をつけられてしました。
スーパーアグリで参戦してからは少ない予算で安定した走りを見せるなど輝いた部分もありましたが、イギリスF3チャンピオンへの期待に比べれば残念ながら結果は程遠く。
総じてF1時代は速さはあったとしても、安定感がなく、クラッシュなどのミスの多いドライバーという印象だったと思います。
正直、応援している方としてはハラハラすることの方が多かったですね(笑)
そして、2010年からはIRLに参戦。
初年度はこれまたクラッシュが多く完走率も低かったですが、翌年には日本人初のポールポジションを獲得するなど琢磨の速さがアメリカでも通用するところを見せてくれました。
しかし、2012年には2年間所属していたKVレーシングから脱退。
KVレーシングは予算もそれなりにあるチームで今後の伸び代にも期待できたのですが、それまでフル参戦もしていなかったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングに移籍。
ドライバーも複数体制から1人体制となり、厳しい状況が予想されていました。
しかも、この年からホンダのワンメイクからシボレーもIRLに参入。
特にシーズン序盤はホンダの劣勢が続き、ホンダドライバーの琢磨も当然苦しむことになります。
しかし、ここからの追い上げがすごかった。
第4戦ブラジルでは3位となり自身表彰台に登ると、続く世界3大レース・インディ500ではファイナルラップまで優勝争いを展開。
そして、第11戦エドモントンでは日本人最高位タイの2位表彰台を獲得しました。
今後にも期待したいところだったわけですが、またもチームを移籍し一からチームを作り直し。
また時間がかかるのかな…と心配していたのですけど、早くも第3戦で大きな結果を残してくれました。
昨年のインディ500でもファイナルラップでラップリーダーにアタックを仕掛けてクラッシュするなど、強引なドライビングは相変わらずな部分があります(笑)
しかし、昨年アメリカの報道でも言われていた通り、そのチャレンジングな姿勢があちらのファンにも受けている部分もあるそうです。
もちろん行きすぎは禁物ですけど、ここ数年のF1などはタイヤマネジメントばかりが重視されているところもありますし、琢磨などはラフな部分もあるアメリカのほうがあっていたところはあるのかもしれませんね。
この優勝により佐藤琢磨はチャンピオンシップランキングでも2位に浮上し、首位カストロネベスとは6ポイント差に迫っています。
次に目指すはインディ500での優勝と、IRLチャンピオン!
更なる活躍を期待したいと思います。
最後にIRL公式サイトによるレースのハイライトをご紹介。
改めて、本当に勝ったんですね…。