城福監督「僕は佐藤勇人(千葉)の名前を出したい」

 J1昇格プレーオフに向けて、各種メディアで特集などが組まれていますね。
 テレビのスポーツニュースなどでは、フットサルW杯から三浦カズが帰国したことと絡めて、思ったよりも頻繁にプレーオフの報道がなされています。
 カズのフットサルの件は偶然という部分もあるのでしょうけど、プレーオフ導入でJ2を盛り上げるという意味では一定の成果が出ているのかなと。
 チケットの売れ行きも好調のようですし。


 J's GOALの方ではプレーオフに向けて、J1参入戦やJ1・J2入れ替え戦のダイジェスト動画をアップしています。
 1998年に行われた、市原時代のジェフ対福岡の試合もこちら(音が出るかも)で見られます。
 臨海での試合、懐かしいですね。
 動画のまとめはこちらで。



 また、スポナビではJ2優勝を決めた甲府の城福監督が、プレーオフに参戦する各チームの印象に関して答えています。
 川端暁彦氏がインタビュアーのようですね。
 もちろんジェフに関しても、個別に触れられています。

「千葉は環境も資金も選手層も、J2リーグ全体の中でトップに位置するチームだと思っています。(中略)むしろ、そんなことを言われ続けてJ2にいる悔しさを秘めながら、何とかしたいという思いがかみ合ったときには、とてつもなく強いです。ただ、そういう思いが逆に空回りすることも多いのかなとは感じていました。(スポナビ

 なるほど…。
 「空回り」というのはその通りなのかもしれませんね。
 決して、気持ちの部分が足りないというわけではない。
 勢いに乗って、噛み合ったときは強さを発揮することができる。


 けれども、その気持ちが空回りすることも多く、プレッシャーなども余計に感じるようになってくると、チームとして弱い部分が出てしまう…といった感じなのでしょうか。
 確かにそんな気はしますね。
 その勢いだけで戦ってしまうこともあって、冷静に試合内容や自分たちの状況を判断できないことがあるようにも思います。
 そこに関しては以前から取り上げてきたと思うのですけど、ここ2,3年の問題ではなくJ2降格前から長らくある課題である気もしますね。


 周りから見て一言で言えば、「不安定なチーム」なのかもしれません。
 噛み合っているときと、空回りしているときとで。
 はたして、プレーオフでどちらのジェフが出てくるのか…ということになりますね。
 ただし、もしもその勢いでプレーオフを突破することができたとしても、不安定なチームのままではフルシーズンで結果を残すのは難しいわけで、今後においての大きな課題であることには間違いないのでしょうが。



 また、プレーオフを通して注目する選手に関して聞かれ、以下のように名前を上げています。

「あえて1人挙げろと言われれば、僕は佐藤勇人(千葉)の名前を出したい。千葉の悔しい思いとともにこの数年間を過ごしてきた、その象徴的な選手だと思います。ましてや、従来のレギュレーションなら千葉は上に行けなかったわけです。そういう部分で、この悔しい思いを持って、どうプレーオフに臨んで、チャンスをものにするのか。」

 ジェフがこのプレーオフで象徴的な存在なんだとすれば、その中で考えると勇人ということになるのかもしれませんね。
 キャプテンでもあるし、単純にこの3年間ジェフでずっとレギュラー出場していた選手となると、勇人くらいしかいないように思いますし(笑)


 勇人に関してはここ数年、シーズン終盤に調子を上げてくる傾向にある気がしますし、今期もそんな感じなのかなと思います。
 監督が頻繁に変わってしまう中で、その監督の戦術を理解して咀嚼してより自分らしい、監督の枠にはまらないプレーができ始めるのがこの時期なのかもしれませんし、勇人のスタイルを考えると夏場よりも涼しい時期のほうが良さが出せるのかもしれません。
 リーグ最終戦の徳島戦でも、前線に飛び出していってミドルシュートを決めるというらしさを出してくれましたしね。


 キャプテンとして戦ってきた勇人の思いなどが、プレーオフで空回りせず、うまく噛み合ってくれればと思います。