木山監督「1年間やってきた証し」

木山隆之監督「落ち着いてゲームを進めて、慌てずにしっかりボールを相手に渡さない。その中でチャンスを作っていく。それが本当に僕がこのチームでやりたいことですし、そこには少しずつは近づいてきているのかなと。やっぱりそういうことを1年を通してできた時期、できなかった時期、紆余曲折ありましたけども、最後の最後でやっぱりこうやってできてきているというのは、1年間やってきた証しだと思う。」(J's GOAL

 「最近のジェフは安定がある」という記者の質問に対しての木山監督のコメントです。
 正直、ここ2試合は相手の出来も悪さもあって、評価がしにくいところもあると思います。
 相手の出来が悪ければ、比較的楽にボールを持てると思うし、守備の方でも攻め込まれはしても本当の意味での決定機というのはなかなかできないわけで。
 これはジェフに限らず、J2の上位チームならどこも同じような状況だと思うのですが。


 ですので、この2試合が終わった後に今期の総括のようなことをされても、ちょっとどうなのかなぁとも思ってしまいます。
 そこまでボールをうまくポゼッションできていたかと言うと、そんなこともなかったと思いますし。
 確かにここ2試合、得点が奪えていて試合にも勝てていることはポジティブな材料だと思いますが、松本山雅戦の後半のように相手に引かれるとやはりチャンスが作れないといった問題はそのままな印象で。
 それでもプラス面なのは、CKからのゴールが増えているところなのかなぁとは思います。
 ここ2試合得点が奪えているのもそこが大きいと思いますし、もしかしたらチームにとってそこが一番の変化なのかなぁとも思ったりして。



 守備に関しては、一時期よりはよくなった…というよりも、一時期の混乱は収まったというべきでしょうか。
 山口智の怪我が癒えて、DFリーダーが復帰したというのもやはり大きいでしょう。
 プレー面だけでなく、精神面やリーダーシップにおいて。


 しかし、それともう1つ、気温の変化も大きく影響しているのかなと。
 夏場のジェフというのは中盤やサイドの守備で後手になってしまって、全体が下がりがちになっていましたが、ここ数試合はそういった問題も少なくはなっている印象があります。
 それでも試合終盤になると、夏場のように動きが遅くなる傾向はあり、松本山雅戦の後半でも簡単にくさびのパスを通されていました問題は気になりましたけど、それでもその時間帯は夏場に比べて短くなっているのかなぁと。
 過去3年間もシーズン終盤の寒くなってきた数試合では選手たちが動けている印象もあったように思いますし、毎年ベテランが比較的多いように思うジェフにとっては冬場は戦いやすい時期なのかなぁとも感じなくもありません。



 そのあたりは一発勝負のプレーオフにおいても、ジェフにとって追い風と言えるのかもしれません。
 ただ、木山監督も「激戦になる」と話しているプレーオフですから、当然そういった弱い追い風だけでは簡単にはいかないでしょう。
 各クラブの底力が試される試合になるのではないでしょうか。


 そのプレーオフの前に、リーグ戦最終節となる徳島との試合ですね。
 良いプレーオフを迎えるためにも、なるべく3位、4位に入って初戦をホームで戦うこと。
 そして、プレーオフに向けて、勢いをつけることが大事なのかなと思います。