ザウバー、ヒュルケンベルグの来季起用を発表。

 小林可夢偉が所属するザウバーF1チームが来期レギュラードライバーの1人に、ニコ・ヒュルケンベルグの起用を発表しました。
 ヒュルケンベルグは現在フォース・インディアからF1に参戦しています。
 これで可夢偉のチーム残留は、一歩後退ということになります。


 ポイントや表彰台の回数に関しては、チームメイトのセルジオ・ペレスに後れを取っている可夢偉
 しかし、安定した走行やマシンの開発能力に関しては一部で評価されているようで、アグレッシブなドライビングに関しては海外にもファンが多いといわれています。
 けれども、ザウバーは予算の少ないチームで、スポンサーマネーも重要になっています。
 今期はペレスの持ち込んだメキシコ系スポンサーが多く、来期もメキシコ人のエステバン・グティエレスがもう1人のドライバー候補にあがっています。



 可夢偉は以前チームにスポンサーを要求されたことはないと話しており、チーム側もそのような話をしていました。
 しかし、一方で先週のインドGPの前にはこのような話をしています。

突然、10億はキツいでしょ。しかも、一年じゃないですよ、二〜三ヵ月。ある意味、交渉しようと思ったら、三週間の勝負ですからね。そこに、10億持って来いと言われたら、かなり、デカいでしょ。

 たとえ話なのかもしれませんが、いきなりかなり具体的な話に"飛んだ"印象で。
 何か話しがあまり良くない方向に進展したのかどうかはわかりませんが、持ち込み金10億円というのは小さな額ではないですけど、F1ではそこまで驚く数字でもないはずで。
 もしかしたら、ザウバーではなく他チームとの交渉の話なのかもしれませんし、遠まわしに必要といわれたのかもしれませんが。


 折しも昨日は可夢偉を育てた元トヨタF1チームを、年間数十億円単位でメインスポンサーとしてサポートしていたパナソニックが、経営難のためバドミントン部と男子バスケ部の休部を発表しました。
 日本企業におけるスポーツへのサポートのあり方がまた考え直されるきっかけになるかもしれませんし、可夢偉にとってはこれが向かい風になるかもしれません。
 インドGP後には「もうちょっと待っていただければ、ちゃんと形にはできます」と力強いコメントを残していましたが、何かよい話があったのでしょうか。
 楽な状況ではないと思いますが、来期への交渉も含めて頑張ってほしいところですね…。