甲府がJ2初優勝とジェフの立ち位置
先週末のJ2甲府対福岡戦は3-2で甲府の勝利ということになり、甲府のJ2優勝が決まりました。
シーズン前半は混戦のJ2首位争いでしたが、最終的には甲府の独走となりましたね。
甲府のダヴィはJ2得点ランキングトップ。
現在のところ32得点で、2位の東京V阿部が18点ですから、こちらも2位以下に大きく差をつけた状態となっています。
確かに甲府のサッカーは、ダヴィに比重のかかるところは大きいとは思います。
ダヴィは現在レンタル移籍中で完全移籍となれば年俸もかなり高くなるといった報道もありますし、他クラブが獲得に動いているという話もありますから、来年の動向が気になるところではあります。
しかし、福岡戦でのゴールもそうでしたが、周りがポストになって相手DFに対しての壁になって、ダヴィの走りこむコースを作る作るといった動きをしてたように思います。
ですから、ダヴィのゴールではあるのだけれども、ダヴィ自身の力だけで決めたわけでもない…と。
チームとしてダヴィにゴールを狙わせるという狙いが、明確に作れているからこそのダヴィの得点ランキングトップでもあるのではないかと思います。
また、ジェフと対戦した試合ではしっかりとチーム全体がコンパクトに守り、そこからのカウンターという形に徹していた印象があります。
昇格のライバルチームの1つと思われていたであろうジェフに対して、かなり守備的な陣形を取っており組織的な守備ができていた印象で、ダヴィの攻撃力のチームだけでないことを感じさせていました。
勝負に徹する意識というのも強く感じましたし、勝利に向かってチームとして戦えているんだろうなぁといった印象だったかなと思います。
今期の甲府は過去3年間のJ2首位チーム…広島、柏、FC東京に比べると、どうしても予算の問題もあって戦力的な部分は楽なものではなかったと思います。
それでもJ2優勝を成し遂げられたのは、チームとして明確に何をするのかが、作れていたところが大きいのではないかなぁと感じます。
シーズン前半は決して成績もそこまでよくなかった甲府。
それだけにJ2の連続無敗記録を更新していることには、正直に言って驚きを感じます。
1つには城福新監督の下、チームが右肩上がりで成長できていること。
そして、もう1つにはジェフなども含めて、他チームのだらしなさもあるのではないかなと思います…(笑)
だらしなさというか、J1とJ2の入れ替えも長らく行われるようになってきて、少しずつでも着実に各クラブの立ち位置が安定しつつあるのかなぁとも思わなくもありません。
「まさかのチームが降格」という事例も少なくなっていって、各クラブあるべき位置にそこにいるというか…。
もちろんそれでも一時期の低迷期などが発生するクラブはあるのでしょうけども、その中でも本当に実力のあるクラブは1年でJ1に戻っています。
そう考えると、ジェフはJ2というカテゴリーに落ち着きつつあり、「J2がいるべきポジション」になってしまうわけですが、それも冷静に考えれば驚きではないというか…。
監督の選定や育成方針なども含めて、過去数年間のクラブ全体の方向性において、迷走しているように思われるのは事実なわけで。
予算規模や環境面などだけを見ればJ2から這い上がれるクラブではあるとは思うのですけど、チーム運営やチームの強化、選手の育成などを総合的に見ると、まだまだひ弱な印象もあります。
ただ、一方でジェフが過去3年間J2で上位争いをしてきたのも、また事実であって。
今期は2位以下は混戦で、ジェフも含めてどこももう1つ物足りなさを感じるところがあるわけですから、まだ決してJ1昇格の可能性が消えたわけではないと思います。
今期、残り試合の中でクラブが成長してく可能性というのも十分あり得るのでしょうし、そこで強さを身につけて上にあがりたいところではないでしょうか。
プレーオフもあるわけですし、まだまだ諦めたくはないですね。