4-5-1気味の布陣で2-0の勝利

 暑かったり寒かったりといった陽気が続きますが、ジェフ対草津戦が行われた7日はかなり気温も下がってきた印象で。
 ようやく秋らしい気温になり、F1日本GPやらテニスの楽天オープンやらも裏で行われていて、Jリーグのほうもついに終盤戦へ…といった感じですね。


 秋にしっかり結果を出して、冬の寒さを乗り越えて、明るい来期を迎えられるかどうか。
 厳しい勝負の季節に突入しますね。 
■前半を2-0で折り返す
 ジェフは深井が負傷したのか、ベンチ入りもせず。
 荒田の1トップに兵働がトップ下、右に田中、左に谷澤でダブル佐藤がボランチに。
 また、武田が累積警告のため出場できず。
 代わりに坂本ではなく、この試合では渡邊がスタメンとなりました。



 立ち上がりからジェフのほうが足が動けている印象で、ジェフ優勢だったかなと思います。
 特にサイドを中心に、草津陣内に攻め込んでいきます。


 前半20分、ジェフのカウンター攻撃。
 右サイドでボールを受けた兵働が、中央左寄りを走りこんできた谷澤にパスを出し、谷澤が自ら仕掛けていきます。
 相手DFを1人抜いたシュートは相手GKが左足ではじき返しますが、これを荒田が拾って先制。
 これで3試合連続で、前半のうちに荒田によって先制ゴールが生まれたことになります。
 その後も幾度か谷澤がチャンスを作り、この日はキレのある日の谷澤だったのかなと思います。



 続いて前半30分。
 ボールを持った谷澤が左サイドを駆け上がってちょっとしたタメを作り、オーバーラップを仕掛けてきた渡邊にパス。
 渡邉が出したグランダーのセンタリングが大外で待っていたフリーの田中のところまで流れて、そのままシュートを放った田中がゴール。
 このシーン、渡邊のオーバーラップのタイミングも素晴らしかったですし、ワンタッチでセンタリングを上げたことで相手の守備が固まる前に攻め込むことができたのも大きかったですね。


 一方で、草津は全体的に動きがもう1つ重い感じで、特にボールを奪われた後の守備の戻りが遅い印象でした。
 また、その後のセットプレー時の守備などを見ても、大外の選手のマークを外すことが多く、守備の意識がボール方向に行きすぎているような感じで。
 前半39分、早いタイミングで遠藤に変えて金成勇を投入したことからも、草津がうまくいっていない事を感じさせるシーンでした。
■2点を死守して2-0の勝利
 後半からは草津も巻き返してきます。
 ジェフの左サイドを中心に裏を狙う攻撃を積極的に行っていき、前からのプレッシングも激しくなっていきます。


 危険なシーンも何度か作られましたが、相手のラストプレーでのミスにも助けられ、何とか無心店で凌ぎます。
 すると、その後は草津の勢いも落ちていきました。
 逆に前への意識は高いまま、草津の勢いというか、足はあまり動かない感じでしたから、カウンターで裏を狙える機会も増え…。
 加えて、逆サイドへの守備意識ももう少しな状況のままでしたので、すぐにゴール前までは持ち込める状況に。
 


 しかし、前半の2失点もあったのか、ゴール前はしっかりと人数をかけてきた印象で。
 ジェフの攻撃もなかなかアイディアが見えず、得点が奪えない流れになってしまいます。
 攻撃の勢いももう1つ上げられませんでしたね。


 そして、ジェフのほうも徐々に運動量が落ち、中盤の守備が遅れがちになっていきます。
 前節同様、前にプレスに行けなくなり、後方から逆サイドなどを狙われる展開に。
 草津のほうはロングボールも多用するようになっていきます。



 最後は兵働に変えて米倉を投入。
 守備固めなどをしつつ、そのまま2-0で逃げ切りということになりました。
■4-5-1はカウンター向き?
 これまで長らく4-4-2だったジェフですが、久々に兵働をトップ下において4-5-1気味のフォーメーションに戻したことになりました。
 前節愛媛戦ではMFラインが下がりすぎ、その前の空間からパスを出されてしまったため、1トップにして相手ボランチへの守備を賄おうという狙いもあったのかなとも思います。
 2トップでもどちらかが下がってボランチの守備をしなければいけないわけですけど、1トップにすることでスタートポジションから低い位置に選手が1人いるため、守りの面ではやりやすい…と。


 ただ、兵働もシーズン後半からはなかなか動ける試合が少なく、この試合でも攻撃においてはときおり良いプレーはできたものの、"継続的なプレー"という意味では厳しいところもあり。
 守備においては、ことさらそこが需要になってくるはずですからね(無論、攻撃においても大事なことではあるわけですけど)。
 ある程度の可能性は感じたものの、守備においてはそこまでの効果は得られなかったのかなぁとも思います。



 また、攻撃に関しては、カウンターの時に中盤のポイントが増えるというメリットもあり、その流れから先制ゴールが生まれたとも考えられるのかなと思います。
 1トップ気味にした場合だと、右ウイングには外から中に入ってこれる田中が必須なのかな?とも感じます。
 ただ、それでも攻撃で、特に遅攻においての前線の不足感は感じてしまうところがあり、カウンターの時はそこまで問題はないのでしょうけど、遅攻の時はどうしてもターゲット不足を感じるところがあるのかなぁと。
 それがこの試合の後半にも出ていたように思います。


 まぁ、とはいえ遅攻時はどちらにせよ、後ろを固められるとなかなかゴールが生まれないという問題はいまだにありますし、割り切ってカウンターを狙うというのもいいのかもしれませんけどね。
 荒田にとっては難しいタスクになりますけれども、結局荒田を活かすためには、現状だと藤田待ちなのかな?とも思いますし。



 ジェフにとってはこの試合が8月26日の水戸戦以来となる完封勝利となるわけですが、草津もあまり動きはよくなかったですしそこはしっかりと差し引いて考えていくべきかなと思います。
 やはりこの時期になると、昇格も降格もないチームはモチベーションを維持しづらいのかな?と感じました。
 降格の可能性のあるチームのほうがモチベーションだけでなく、コンディションもしっかりとして、挑んでくる。
 そういったチームをなくすという意味でのプレーオフではあるのでしょうけどね。
 ともかく、次の試合でも気を引き締めて戦いたいところだと思います。