ヨーロッパにもどってバレンシア
先々週はカナダでF1GPが開催されたわけですが、今週末は欧州に戻ってヨーロッパGPがバレンシア市街コースで開催されます。
バレンシアは海に面した非常に美しいサーキットではあるわけですが、市街地ということもあってパッシングなどは少なく、レイアウトの面では批判も多いサーキットとなってしまっています。
そういった声もあってか、来年からはスペインGPが行われているバルセロナとバレンシアの隔年開催となると噂されており、F1界のボスであるバーニー・エクレストンも認めています
報道の通りだと来年はバルセロナで行われる年となるようですから、バレンシアは1年お休みということになりますね。
前回のレース・カナダGPでは、ザウバーのセルジオ・ペレスが今季2度目となる表彰台を獲得しました。
その前に表彰台に上がったマレーシアでは雨も絡む波乱の中での結果でしたが、今回は大きな波乱もない中での結果ということでチームとしても高い評価を下しているようです。
チーム・代表であるペーター・ザウバーは、今季マシンであるC31を史上最高のマシンと話しているそうです。
実際にはBMWザウバー時代もあり、フェラーリ最強時代に型落ちのマシンを受け取り(当然そのような説明はありませんでしたが)『青いフェラーリ』とまで呼ばれた頃もありましたから、今回のマシンが最高と言えるのかどうかまではわかりません。
しかし、上位も混戦状況で、ウィリアムズですら優勝するようなここまでの展開ですから、さまざまなチャンスがあるのは確かでしょう。
そんな中で、ペーター・ザウバーはドライバーに関してこのようなコメントをしています。
「ヒンウィルは1993年にF1に参戦して以来、最高のマシンを作り上げたんだ」と彼は力強く述べた。
(中略)
それだけに、ペレスや小林可夢偉がノーポイントに終わったバーレーンやモナコでは、さぞかしフラストレーションがたまったことだろう。
「じれったいものだ」と代表は言う。「C31はどんなタイプのサーキットにも理想的だ。われわれはどこにいてもコンペティティブなはずなのだ」
では、ドライバーの力不足なのかと尋ねると、「それは難しい質問だ」と彼は答えた。
「小林は素晴らしい男だよ。私は彼の姿勢がとても好きだし、彼はきっとここで成功する」
直接的に何かを言っているわけではありませんが、ドライバーに何か含みを持たせるようなコメントではありますね。
実際、可夢偉今期限りで退団かという報道も出てきましたし。
確かに可夢偉は目立った結果を残せてはいないですが、一貫性がないのはペレスの方だったりするのではないかと思うのですが。
まぁ、今期のF1は拮抗状態で毎レースのようにヒーローと叩かれるドライバーがかわるがわる出てきていますので、まだそこまでは気にすることではないと思いますが。
とはいえ、ペーター・ザウバーは優勝できるマシンだと考えているようですし、可夢偉としてもペレスが2度も表彰台に立った状況を考えると、それを上回るためにも表彰台の真ん中を目指して欲しくなる流れではあります。
ここまで7GPで7人のウィナーが出ているというところも、ペーター・ザウバーにとっては「自分たちにもチャンスがある」と考えてしまうところなのかもしれませんね。
実際混戦ですし、何があるかわからないとは思います。
バーレーンは予選が重要で、予選ではそこまでの速さのないマシンですから楽ではないでしょうけど、頑張ってほしいところですね。