ジェフ、柏FWロボをレンタルで獲得へ?

柏のブラジル人FWリカルド・ロボ(28)がJ2千葉に期限付き移籍することが分かった。交渉は詰めの段階に入っており、近日中に合意する見込み。契約期間は今季終了までとなる。 (スポニチ

 率直な意見を言えば、パンチの強くない補強ではありますけど、なるほどなぁといった感じではありますかね。
 ロボだけに。
 ………。


 今夏に補強することを考えるとすると、CB&GKは補強の必要ないでしょう。
 控えに関しての不安はありますけど、ミリガンも帰ってきましたし良太もいますし。
 ボランチも課題はないとは言えないですけど後方で守備のできる健太郎とリーダーシップがあり前後のバランスをとれる勇人、パサータイプの伊藤にフィジカルタイプのミリガンと枚数は十分。
 2列目もこのチームの軸となる兵働がこの位置に定着し、スピードもあり得点力もある田中が定位置を奪取しました。
 控えにはレジナルド、伊藤などに加え、深井や米倉なども考えられるのではないかと思います。
 また、右SBに関しては大岩がいれば安心で、五輪による欠場期間はミリガンに頑張ってもらいたいところ。
 ミリガンに大岩のプレーそのままを期待するのは違うと思いますが、トゥーロン欠場時もパスの出し手として貢献するなど大岩にはない可能性は見せてくれたと思っています。



 これらのポジションに比べると、左SBやFWは層が薄いのかなと。
 武田は良いプレーを見せる試合もあるとはいえ、スピードの課題などはまだまだ自身でカバーしきれていないと思いますし、守備のポジショニングも怪しい時が多い。
 …ただ、シーズン中に左SBを補強するのは難しいことだと思いますし、後方のポジションで連携面なども考えると、渡邊なども含めて今いるメンバーで頑張ってもらうしかないのかなぁと思います。


 一方、前線に関してはこれまでも流動的で、あとからでも取り付けやすそうな印象です。
 FWのメンツを見てみると、深井は以前ほど目立ったプレーというのは多くないように思います。
 昨年ものすごく活躍していたというのもありますが、もともと木山監督はシンプルなプレーが好みなのではないかと思いますし、逆に体を張るなど他の仕事もしなければいけない状況で、深井のドリブルでの突破などは減少傾向にあるのかなと。
 かといって深井にどんどんドリブルをさせると深井のチームになってしまい昨年もチームの限界を感じましたし、このあたりは仕方のないところだとも思います。
 藤田の方は守備だけでなく裏を狙う動きで貢献していますが、代わりになる選手がいないという問題があります。
 オーロイは途中出場だと意外と動けていますが90分間は持たないということで、藤田に何かあった時の不安というは大きいのではないでしょうか。



 そこで体幹も強くセンターでもプレーでき、裏への動きというのも期待できるロボということなのかもしれませんね。
 「体が強くシンプルなプレーができて裏を狙う動きができるFW」というのは、木山監督好みの選手なのではないのでしょうか。
 そういう意味では、「なるほど」と思います。


 ただ、昨年の栃木を振り返るとシーズン前半まではよい内容でしたが、その後チームは失速してしまいました。
 あれはチーム全体の守備の問題も出てしまったところがあったとは思いますが、ロボ自身のパフォーマンスの失速も影響があったのではないかと思います。
 見方を変えれば、ロボに失速しゆくチームを盛り返すほどのプレーはできなかったともいえるんじゃないかなと思っています。
 またレジナルド、ミリガン、オーロイといった外国人選手が主軸とは言い切れない状況で、そういった選手を獲得する流れでいいのかどうか。
 加えて木山監督の好みに合いそうな補強という意味では良いのでしょうけど、逆に言えば確実な補強にはなりえても化学変化的な相乗効果は期待できないのかなと感じる部分もあり、チームの伸び代としてはどうなのかとも思わなくもありません。


 そして、前節では米倉が怪我から復帰しました。
 米倉もまた体が強く前も向けてシンプルにプレーできる選手だと思いますし、スタミナなどの問題はあるとは思いますがセンターでもやれなくはないでしょう。
 レンタルで途中加入した大塚、久保など若い選手もいる中で、チームの将来はどのように考えるのか…。



 まぁ、まずはJ1昇格にどんどんできることはやるということであるのなら、それはそれでいいのかもしれません。
 木山監督は基本的に「FWに前を向かせて点を取らせるサッカー」ではあると思うので、FWの質は重要なのだろうとも思いますし。
 柏の都合も大きく含まれてはいるんでしょうけど、決まればジェフで頑張ってほしいと思います。