中国GP決勝、ロズベルグが初優勝

 マレーシアGPから2週間空いて、中国GPが開催されました。
 前回、セルジオ・ペレスの2位表彰台で注目を浴びているザウバーですが、予選では小林可夢偉が魅せてくれました。
 Q1から好調でペレスとともにQ3に進出した可夢偉は、最後のラップでもタイムを伸ばし4位。
 2位ハミルトンがギアボックスの交換により5番グリッド降格が決まっていましたから、ロズベルグシューマッハーメルセデスGP勢に続く3番手スタート。
 ペレスがタイムを伸ばせず8位だったことを考えても、素晴らしい予選だったと思います。


 しかし、決勝ではスタートで大きく失速。
 レース後の可夢偉によると蹴りだしは悪くなかったそうなのですが、そこから伸びなかったとのこと。
 その後もトラフィックに引っかかり苦戦。
 レース終盤にはこのレース全体のファステストラップを記録するなど良い面も見られましたが、結局10位フィニッシュ。
 ペレスも11位に終わってしまいました。



 優勝はメルセデスGPロズベルグ
 F1デビュー111戦目での優勝となり、メルセデスとしても1955年以来の勝利ということになったそうです。
 直線の長い中国でメルセデスエンジンと、ダブルFダクトが良い方向に作用したということなのでしょうか。
 それにしてもここまでのレースを考えると、驚きの結果でした。


 残念ながらシューマッハーは、ピットストップの際にうまくタイヤを装着できずにマシンをリリースしてしまい、リタイア。
 2位にはバトン、3位ハミルトン、4位にウェバーで5位にベッテル
 ベッテルはマシンのフィーリングの問題で、開幕前のエキゾーストパッケージで臨みましたが、なんと予選ではQ2で敗退。
 決勝でもなんとか5位にとどまったという感じでしょうか。



 可夢偉に関しては、前回のペレスの2位表彰台のインパクトを上回るレースを期待したかったのですが、非常に残念な結果に終わってしまいました。
 ファステストラップ記録や予選での4位という結果を考えても、マシンはそこまで悪くなかったのではないかと思うのですが…。


 そんな中でも思うのは、もしペレスの2位表彰台によって、可夢偉の心の部分に火がついたのであれば。
 それが予選での気持ちのこもった走りにつながっているのであれば、前回のレースの結果も悪くはなかったのかなぁとも思わなくもないです。
 今回スカパー!での解説となった片山右京などは以前から、可夢偉人の足りない部分としてそのあたりの気持ちの部分というか、貪欲さの部分を上げていたところがありましたけど、そのあたりを可夢偉が意識せずとも持ち合わせるようになりつつあるのであれば、今後も楽しみかなと思います。


 とはいえ、翌々戦にはヨーロッパラウンドが始まり、スペインGPでは予算のあるチームは大幅アップデートを行ってくるでしょうから、ザウバーとしてのチャンスは決して多くはないかもしれません。
 今週末、連戦で行われるバーレーンGPが、可夢偉にとっては周囲にアピールする重要な機会となるのかもしれませんね。