サポコミの質疑応答形式について

【レポート】新体制発表会(ジェフ公式サイト)
サポーターコミュニケーション開催(ジェフ公式サイト)


 新体制発表会とサポーターコミュニケーションデーのレポートがアップされました。
 細かなニュアンスや気になる部分は削除されている印象もありますが、大筋での内容はイベントの通りだと思います。
 その時の感想はこちらなどで。
 新体制発表会でのコメントに関しては、J'sGOALの方が詳しく書かれています(…こちらがあるからといって、サボったわけではないですよね?)。



 新体制発表会で今期の方針などが説明され、サポコミに関しては質疑応答形式となりました。
 しかし、例年のことながら、質疑応答形式は質問する側の問題も答える側の問題も含めて、難しいところがありますね。


 答える側に関しては、腹を割って話すつもりがあるのか…というところ。
 例えば「こういった問題があるように思うが?」という問いに対して、「今までもそれに対する努力はしてきた。表には出ていないがこういった取り組みをやってきた。今後も努力していく」というような話をされると、納得できるようにも感じてしまいます。
 しかし、質問者としてはこれまでクラブがその問題を解決できていなかったことを危惧しているわけですから、今までとは違う取り組みをして、どう改善していくのかを聞きたいはず。
 それでも「内部ではこういった苦労があるんですよ」という話をされてしまうと、納得せざるを得ない部分があると思います。
 それが工夫を凝らした努力の結果なのであれば仕方ないとは思うのですが、一般的なクラブ運営の苦労話だけを聞かされても、クラブの進歩という意味ではあまり意味がないように思うのですよね…。



 一方で、毎年言われていることではありますが、質問する側の工夫も必要ですよね。
 個人的には「今まで説明を受けていないことを指摘すること」、「皆が聞きたいような内容を聞きだすこと」、「自分独自の意見はなるべく言わないこと」、「契約などプライベートの話は聞かないこと」などについて、注意しました。
 ただ、それでも難しいところはあるのかなぁと思います。
 場合によっては質問の意図とは別と思えるところで興味深い話が聞かれたりもしますし、逆に良い質問でもはぐらかされているように思うケースもありました。


 最も難しく感じる要因は、テーマが広範囲であるということ。
 クラブの過去・未来・現在、強化・育成・運営・広報・経営…など(それらを掛け算することになるわけですから)、サポコミで質問できる内容は多岐にわたります。
 その中でピンポイントで聞きたいことを絞って質問するというのは、なかなか簡単ではないように感じます。


 例えば一般的なプレゼンテーションなら、具体的な「問題定義」、「解決方法」、「研究結果」、「今後の提案」などが提示されるので、そこに対して細かな突っ込みを入れていけばいいわけですけど、今回のような形式の場合だとクラブ全体・会社全体に対しての質問を求められることになるわけで。
 昨年のパネラー形式がなぜうまくいったのかを考えると、パネラーの方達がしっかりと準備をされてきたというのもあるのでしょうけど、討論ごとに細かなテーマが掲げられていたからこそ具体的な突っ込みも出来たし、回答する側も逃げにくかったという部分があったのではないでしょうか。



 どちらにしても、もう少し質問する側も考えて準備すべきだったのかなぁと自分としても反省しております。
 まぁ、実際準備していてもそれまでにその質問に対する問いに近いものが出てしまうと出しにくくなったり、修正しなければいけなかったりで大変だったりするとは思うのですが。
 サポコミの形式に関しては、どうしても広大なテーマに対して時間が不足がちになってしまうという問題が出てきます。
 今回は新体制発表会も込みで実施されたということで、ますます時間的な問題はあったのかなぁとは思いますが、人によってはあれでよかったという方もいるでしょうし、このあたりは一長一短なのかなぁと。
 昨年末、報告会が行われたばかりで、既にフロントの話はある程度聞けたというという意見の方も、いらっしゃるでしょうしね。
 実際、新体制発表会だけで帰られた方もいたようですし(笑)


 内容の詳細に関しては、今回は良いかなぁと。
 細かなことを言えば、強化の軸に関して聞かれて三者三様の答えをしていたり、「人とボールが動くサッカー」に関して(サイトには書かれていませんが)ドワイト監督も目指していたという話をされて「えっ?」と思ったり、「ホームタウン活動に力を入れる」という話だけど具体的にどう力を入れていくのだろうと感じたり(全体的に一般的な内容が多かったような…)と、突っ込みどころはあったようにも思いますが。



 雰囲気からすると、小林さんは落ち着いて話されている一方で、内容に関しては無難な話が多かったかなぁという印象を受けました。
 アカデミーからチームを作っていくべき…という意思はしっかりと感じましたね。
 神戸さんは真面目な印象で、回答する時も質問者の方を見て答えているところが印象的でした。
 補強に関しても「年齢とポジションのバランス」と話しておりバランス重視なのかな?というところにも、その真面目さが出ていた印象を受けましたが、その真面目さがどう転ぶかですよね。
 正確なニュアンスは忘れましたけど、オシムさんと祖母井さんが「サッカー界は自分達見たいなひねくれた性格の人間が成功する」なんて話をしていた気もしますし…(笑)


 島田さんは「結果が出なかった時の覚悟」に関して、「神戸と小林が結果にあわせて辞表を出したとしても受け取りません」とズバッと言いきったところはかっこよかったですね。
 ただ、自分の主観ではありますけど、営業が得意な方ではないのかなぁという印象もなくはありませんでした。
 木山監督が「バルセロナ+アーセナル」といった話もそうですけど、このあたりには『若さ』ゆえの無謀さみたいなものも感じるところがあるような気もします。
 もちろん逆に『若さ』ゆえの勢いを強く感じた部分もありますし、周りの方達がしっかりとフォローしながら頑張っていけるかどうかが、重要になってくるのではないかなぁと感じました。