審判と周囲の信頼関係の重要性
J2千葉のドワイト監督(53)が判定に不満を見せた。FWオーロイ(34)が後半12分に警告を受け、次戦は累積により出場停止。肘打ちをしたというジャッジに「バランスをとるために腕を張っただけ」とまくしたてた。以前にも判定に疑問をぶつけていたが「試合の流れを重視するならしっかり笛を吹いて欲しい」と注文をつけた。(日刊)
状況次第ではありますが、あまりこういったことは会見で口にしてほしくなかったかなと私は思います。
確かに審判団にも改善すべき点はあるとは思うのですけど、問題があるのなら個別に言ってもいいわけですし。
「試合の流れを重視するならしっかり笛を吹いて欲しい」というのも、ちょっと個人的には良くわからないかなぁと。
流れを重視しない場合はしっかり笛を吹かなくていいの?と思います(笑)
タイミングからしてオーロイが出場停止になってしまったから、批判を言っているようにも思わなくもなく。
今回のイエローは直接的には、審判の異議でもらっていなかったでしたっけ?(腕が当たってのイエローだったようです。)
今年から相手のファール時イエローカードの提示などを求めた場合、即イエローカードになったなど、近年審判への異議は厳しくとられる傾向にあります。
今回に限らず審判への異議で警告を受けることも多いわけで(注意も含めて)、まずはチームとしてそのあたりを徹底すべきではないでしょうか。
サポーターもファール時にむやみに自チームの選手を煽るのは、自分達の首を絞めることにもつながる…ということになるかもしれませんね。
基本的にスポーツの審判は人間が行うものであって(いくら技術が発達したとしても全てをパソコンなどでジャッジするのは不可能でしょうし)、最終的には人と人とのつながりということになるわけですから、どうしてもそこには互いの信頼関係が必要となってくるはずです。
その信頼関係が初めから欠けている、相手を疑ってかかっている状況で試合が始まるというのであれば、当然どちらにとっても良い結果など生まれないでしょう。
選手への批判もそうだし、審判への反応もそうですけど、その前提として、相手をリスペクト出来ているのかどうか。
相手の状況を理解しようという意思があった上での行動なのかどうか。
それが無ければ、ただのストレスのはけ口でしかないですよね。
少なくとも審判へのブーイングでは、そういったことが多いような気がします。
試合後の審判へのブーイングも、あれによってどんなメリットがあるのか個人的にはよくわかりません。
先日の試合でもありましたが、あれによってスタジアムの雰囲気も悪くなるわけですし、選手も「え?」という顔をしていたし。
次にフクアリに来るかも知れない審判にとっても、印象の良いものではないでしょう。
そういったデメリットを押し切ってまで行うメリットがあるのかどうか。
驚いたことに「ブーイングによってレベルの低いJ2の審判を改善してやるんだ」なんて、意見も聞いたことがあります。
それこそ何様でしょうか…という話ですけど。
自分も底辺レベルのテニスで審判をしたことは何度もあって、中には外野が激しい野次を飛ばしてくるチームもあるわけですが(本来テニスの審判には、ジャッジに文句を言った観客を退場させられる権限があるはずなんですけどね)、それによって判定が良くなるなんてことはまずないでしょう。
私なら「文句が多いな」と感じる側のチームに対しては、それ以降のアピールも極力聞かない(笑)
どうせ半分以上は感情的な文句なわけですから、むしろそれを気にしてしまったら絶対にジャッジが不安定になる。
それこそ、審判だって人間なわけですから。
当り前だけど、しっかりとリスペクトしてくれていると思える方の意見は聞きますけど。
選手にもチームにもミスはつきものなのがスポーツで、それは審判も同様なはずです。
審判を自チームに置き換えるとして、全てブーイングで解決しようというのなら、ずいぶんと浅はかな考えではないかなぁと思います。
確かにJ2の審判のレベルはJ1に比べれば、高くないのかもしれない(といっても、ロシアや中国の1部よりはうまいと思うんですけどね…笑)。
けれども、J2に落ちてしまってのも言ってしまえばジェフというクラブ自らのミスだと思うし、今のジェフはこのレベルのチームでしかないというだけの話で。
サポーターだってミスをする場面もあるわけですし(正しいジャッジに対してブーイングをしてしまうとか)、そのあたりも考えて審判との関係を考えていくべきではないのかなぁと私は思います。
もちろんサポーターと審判との関係だけでなく、選手やチームとの審判との関係も含めて。
個人的には選手が余計な異議を申し立てている場面では、むしろ選手にブーイングしたくなるようなこともあるんですけどね…(笑)
ともかく審判との関係も、より賢く作り上げて行きたいところなのではないかと私は思います。