チェコ戦で3バックのメリットは見つかるのか

 本日19時30分から日本代表対チェコ代表選が行われます。
 報道の通りだと、日本代表はこの試合でも3バックを試そうとしているようですね。


 個人的にはチャリティーマッチの3バックでは、長友を前に押し出してゴリゴリとドリブルを仕掛けることが主な狙いとなるオプション的なシステムなのかと思っていました。
 しかし、どうも本格的にメインのシステムとして、3バックへの移行を目指しているような雰囲気がありますね。


 そうなってくると、3バックの利点をどこに考えているのか…。
 長友を前に押し出す形はペルー戦で4バックのウイングとして起用し、3バックで必要性を自ら消してしまった気もしないでもないですし(笑)
 しかも、サイドライン際からの攻撃を狙っていっても、中に強力なヘディンガーというのはあまりいないですしね。
 矢野あたりを招集していないことからも、ザッケローニ監督はあまりセンタリングからヘディングというのは考えていないのかなぁと思っていたのですが…。


 基本的には長友だけでなく両サイドを前に押し出そうということなのかもしれませんけど、結局3.5バック気味のシステムだとあまり4バックとも大差がないような気もします。
(あるいは2シャドーに本田・香川を並べようということなんでしょうか。しかし、香川がいない今、それを試す段階なのかどうか…。)
 ならば「3バックか4バックか」の議論は必要ないとおっしゃる方もいるのでしょうけど、少なくともペルー戦の選手達は3バックでの動きに戸惑いがあったように感じました。



 ペルー戦での課題は、トップ下がいないことでの中盤と前3人の距離感。
 サイドの選手が守備時において前で守るべきなのか、下がって最終ラインに入るべきなのかの判断。
 そして、サイドの選手のオーバーラップのタイミング…。


 このあたりが整理されることがまずは基本となり、その先にメリットが見られるかどうかが重要となってくるはずで。
 選手達のコンディションが改善され、サイドに長友、内田を起用すれば戦術理解度的な部分は解消されるのかもしれませんけど、日本代表の状況を考えればもう一歩先まで行ってもらわなければいけないのではないかと思います。


 なにせ、W杯予選までは残り2試合しかないわけで。
 逆に言えば、このタイミングで3バックへの本格移行を目指すべきなのかどうか…という議論もできるような気もしますが、4バックのベースはできているからすぐに戻せる…と考えているのでしょうか。
 ともかく、このテストがチェコ戦でどこまで進捗するのかに注目ですね。