オーロイ対策を上回る攻撃を

 今年の熊本は、大きくメンバーが変わりましたね。
 前節の水戸戦では、FWに長沢、CBには廣井の元清水コンビ。
 長沢の相方には柏U-18の仲間、トップ下気味に柏の武富…。
 GK南も含めて、池谷GMによるコネクションが効いている印象ですね。
 そして、中盤には神戸のエジミウソン横浜FCの根占。


 スタートでは原田をアンカーにおいて4-4-2のダイヤのようなフォーメーションにも見えたのですが、南はダブルボランチと話しているようなので、エジミウソンは右ボランチで武富が右MFから自由に動きまわっているのかもしれません。
 この辺りは流動的で、試合途中からダブルボランチに変わった感じなのかな。
 2トップの2人が相手DFラインを留めておいて、MFラインとの間に武富が入っていく動きなどが面白く、仲間が縦に鋭く走り込んで行ったり、長沢が足元へのポストからの展開だったりと、若い選手たちのコンビネーションが特徴的でした。
 また、武富、エジミウソン、右SB市村の関係でチャンスを作る形も1つの狙いではないかと思います。
 ジェフの左サイドは若干守備に課題があるように感じますし、ジェフから見て左サイドの攻防がポイントになるかもしれません。
 エジミウソンはさすがのうまさを感じ前線へよいボールを供給していましたが、先月末まで怪我で戦線を離脱していたせいか、若干プレーには重さを感じるところも…(笑)
 水戸戦でも、途中から後方でのビルドアップに専念し始めていた印象でした。
 ジェフとしてはここが狙い目の1つでもあり、逆にボールを持った時には気をつけなければいけない選手でもあるんじゃないかと思います。


 そのあたりの影響があるのか、積極的に前に行こうとした結果なのかはわかりませんが、若干守備時のMFラインの戻りが遅くく、DFラインも相手の前線の動きを捕まえきれていない印象もありました。
 ただ、これに関しては、現在のジェフ対策としてオーロイが落とそうとするエリアを潰す…というのがセオリーになってきているので、修正してくる可能性は十分あるんじゃないでしょうか。

 

 ジェフとしてはそのオーロイ対策に対して、どうそれを上回っていくかが求められてきますね。
 サイドからクロスの展開は増えているように感じるのですが、その前にオーロイはビルドアップの起点でもあったわけで。
 前節岡山戦でも相手に退場者が出るまでは、なかなか試合の主導権を握れなかった印象でしたし、流れを引き寄せるためにももう少し落ち着いたビルドアップも1つの選択肢として必要になってくるのかなぁと思います。


 ここまでの試合結果を見てみると…。
第1節  3-0 北九州
(震災により中断)
第8節  3-0 FC東京
第9節  0-1 徳島
第10節 2-1 愛媛
第11節 1-0 鳥取
第12節 2-1 岡山
 最初の2試合以降は僅差。
 しかも、ここ3戦は残り時間数分というところで、何とか得点を決めて勝利となっています。


 ある意味ではチームに粘り強さも感じ良いことだとも思うのですが、一方でこれはジェフ対策・オーロイ対策が少しずつできつつあるからなのではないか…という不安もなくはありません。
 しっかりと余裕のある勝利を目指すためにも、まずは攻撃面における向上、オーロイ対策への対処を考えていきたいところではないでしょうか。
 そして、できればやはり流れの中でのゴールも増やしていきたいですね。



 明日の試合はアウェイですし、しかも、ここまで3戦とは順位も異なる相手となります。
(現段階では愛媛は15位、鳥取は13位、岡山は18で、熊本は5位。)
 気温への対策なども含めて難しい試合になるかもしれませんが、しっかりと結果を出してこの流れを継続したいですね。