J2の厳しさよりも試合に勝つことの難しさ

あとで差が出る!J2の過ごし方 スタイルの原点、確立する好機(47NEWS)


 あまり目新しい内容ではないですが、「想像以上に厳しいJ2」なんてことが書かれています。
 そういった話を取り上げるマスコミというのは多くなかったと思いますし(そもそもJ2自体が記事になりにくいし)、そういった点で意味のある記事ではないかと思います。
 ただ、実際のサッカーを見るとレベル自体は、やはりJ1はよりもJ2の方が低いでしょう。
 J2がスタートしたのが1999年でそれ以降J1との昇降格が行われてきたわけですから、当り前と言えば当たり前ですけど、パススピード1つとっても大きな差を感じますし、オフザボールの動き、選手達のスピード、守備時の体の入れ方、そして、ラストパスの精度、シュートの質…と、J2の試合に慣れてからJ1の試合を見ると、どれをとってもクオリティの高さを感じてしまいます(笑)



 そんな中で「厳しさ」があるとすれば、それは「J2の厳しさ」以上に「試合に勝つことの難しさ」なのではないでしょうか。
 J1昇格を目指すためには、どんな相手、どんな条件であっても、勝ち続けなければいけない。
 これは特にJ1中位から下位で苦しんでいたチームにとっては、大きく立場・目標が異なる状況となるはずです。


 記事内では「確固たるサッカーのスタイル」が必要であると書かれていますけれども、それだけもないんじゃないでしょうか。
 J2下位でも独自のスタイルを確立しているクラブはあると思いますが、それでも結果を出すのは難しい場合もあると思いますし。
 もっとストレートに、「勝てるチームが作れるかどうか」という話ではないのかなと。



 そして、その「サッカーにおける勝ち方」を確立し、その点をより向上させていけることができれば、J1でも活躍するチームを作ることが出来るということではないでしょうか。
 J1でも中位から下位は「勝ち方」の部分は持ち合わせていないところも多いと思いますし、「勝ち方」を知らなければJ2からは昇格できないわけですから、そこが大きな違いとなって表れるのかもしれません。


 ただ、J2から昇格していきなりJ1で活躍しているチームはどうしても目立ちますけど、一方でそうではないチームもいるわけで。
 J2での結果に満足せずに、「J1でも勝てるチーム」にまで向上できるかどうか。
 ここが何よりも大きなポイントではないでしょうか。
 広島にせよ、C大阪にせよ、柏にせよ、経験豊富でそのあたりのノウハウと引き出しを持った監督がチームを率いている点は、やはり見逃せないところなのではないかと思います。


 J2降格を前向きに書いているようなところもありますけれども、成功例だけでなく失敗例も見なければいけないと思いますし失うものも多いでしょうから、個人的にはあまり賛成できません。
 J1で苦労している中から上位に進出した例だってあるわけですし(それこそジェフだってそうだったわけですし)、結局は各クラブの頑張り次第ということではないかと思います。