2011年サポコミ感想 前編

第11回サポーターコミュニケーションデーのご報告(ジェフ公式サイト)


 サポコミの議事録がアップされました。
 すでに多くの方がご指摘のようですが、私もどうも実際よりも文章の方がずいぶん短いような気がします。
 文字として表しにくい部分、選手などに対する機密事項などもあったのかもしれませんが、言葉のニュアンスも変わった結果、実際の会場の雰囲気と議事録で受ける印象は異なる部分があるかもしれません。
(そういえば神戸TDが巻の名前を2度ほど上げていて、「久保には巻選手のようになってほしい」というような話もしていたと記憶しているのですが、あえてそこもカットなのですね。なぜ…。)
 仕方のないところもあったとは思いますが、少し残念ではあるかなと思います。
 今回の感想は、実際にサポコミに行って受けた印象も含めた感想になりますので、その点はご了承ください。



 基本的に聞きたいテーマに関してはある程度聞けたと思うのですが、残念ながらクラブの経営面と下部組織に関してはあまり触れられませんでした。
 時間の限られている中でのお話ですから仕方のない部分もあると思うのですが、特に経営面に関してはここでしか聞ける機会のない内容だと思いますし、ぜひ詳しく聞いてみたかったのですが…(挙手したのですが当てられませんでした)。
 三木社長は雑誌のインタビューなどでも「経営面を改善できなかった」というような話をされていましたが、実際の数字だけを見ると「改善」どころか「悪化」している状況です。
 三木社長が就任されたのが08年4月末で、それまで2年間は8000万円から9千万の黒字だったわけですが、09年1月期末の決算では1000万円の赤字。
 そして、10年1月期末では6億円以上の赤字を出してしまっています(詳しくはこちらなどで)。
 これはあまりにも大きすぎる額だと思います。


 移籍金に頼った経営から脱却できなかった、という意味なら納得もできる部分もあります。
 ただ、有力選手の流出があった場合その分戦力はダウンするわけですから、その移籍金収入を新たな選手の補強に回す場合が多く、その結果、総支出も増える傾向にあるわけで。
 ようするに収入、支出の両面においてキャッシュフローが大きくなるということになります。
 ジェフの場合もそういったパターンが多く、逆にそういった選手流出のなかった10年1月期に関しては、戦力がある程度維持できる分支出も減らさなければいけなかったはずですが、残念ながら効率の良い経営ができなかった…ということになるのではないでしょうか。
 それで結果が出たのであればまだしも、残念ながらJ1昇格にも失敗。
 また、昨年も移籍金収入は少ない状況で、多くのベテラン選手を獲得し総年俸が上がったのではないかと思うのですが、結果的にはJ1昇格に失敗。
 そして、今回のサポコミによると「大赤字」となってしまったそうです(これは議事録には書いていませんね…)。


 もちろん、多くの逆風はあったと思いますし、そこは差し引いて考えなければいけないとは思います。
 チームが下降状況にあったこと、世界的な不況に見舞われたこと、売れる選手がいなくなったこと…(笑)
 しかし、それにしても赤字の額が大きすぎると思いますし、投資に見合った成果も残せていないのが現状ではないでしょうか。



 経営面に関しては、もう少しクラブ全体で危機感を持ってもいいんじゃないかなと私は思います。
 確かにジェフにはJR東日本と古河という親会社がいることで、いきなりクラブが潰れるということはないかもしれません。
 しかし、毎年のように大きな額の赤字を出し、投資に見合った成果物(あえて“チームの結果”とは書きません)が出せないとなれば、将来的に周りからのサポートも少なくなってしまう可能性も否定はできません。
 簡単ではない状況だとは思いますが、効率の良いクラブ運営を目指して、頑張ってほしいと思います。



 後編に続きます。