可変リアウイングのレギュレーション
FIAは、後続マシンが先行マシンの1秒以内を走行している場合に、ストレートエンドの600mの区間でのみ可変リアウイングを使用していいとの使用ルールを発表した。
今年から解禁となる可変リアウイングは、ストレートでウイングを寝かせることを可能にするもので、それによってストレートスピードを稼ぐことが出来ます。
バレンシアテストでは、すでにテストを開始しているチームも複数あります(今年はKERS復帰もあって、操作方法の複雑化が問題視されています)。
しかし、あまりにも簡単にオーバーテイク出来てしまうのでは…という懸念もあるようで、FIAは数レース後に再び使用ルールなどを検討する可能性があると考えているようです。
サッカーと同じで締った試合の方が良いというのもあるでしょうし、「後続のマシンが簡単に抜ける」という状況では、最終ラップで1位をキープするより2位でぴたりと後ろに付いていた方が有利になる…なんてことも考えられているようで。
もともとFIAとしてはオーバーテイクが少なくレースがエキサイティングではないと言われていた状況で、現在のエンジン規制の前のようにストレートでのオーバーテイクを増やそうという発想だったのでしょうけど、今度は「簡単に抜けてもつまらない」と言われるようになってしまって、なかなか難しいですね(笑)
そういった意見が出始めた背景としては、昨年の終盤戦に小林可夢偉が見事なオーバーテイクを何度も成功したこともあるのかもしれません。
欧州でもオーバーテイクの上手いドライバーとして評価されているようですが、ようするにドライバーの腕があれば抜けないことはないということを証明したことになるわけですからね。